こんばんは。

ミステリ稲葉の白兎です。

旅とミステリーは相性がいいと言うより、
もはや同義語?かと。

なぜなら2時間ドラマでも
湯けむりシリーズは多いですからね。

観光地や列車が出てきたら
そのまま、
ご当地や乗り物の宣伝になりますから。

舞台としても非日常の方が盛り上がります。

ミステリを通じて地理的な知識が増えるのは
楽しいですね。

松本清張作品に関しては
特にそうで、

舞台の描写がハンパない。

特に説明が多いとか気取った文章というわけではないのに、

なぜか、そこに興味を持ってしまいますね。

センセの長編恋愛小説に

『風の視線』
という作品があります。

この作品が中学生の時、自腹で買った
事実上の松本清張の初読長編体験です。

短編や人から借りたのはありますが

自分で本屋に行って

店頭で吟味して購入した作品です。

正直、ナニを頼りに選んでいいかわかりませんでした。

前からセンセの作品のタイトルには
惹かれるところがあり、

ぶっちゃけ、「何でもいいや」という感じで、

たまたま本屋にあり、

タイトルとカッパノベルスの表紙だけで
決めました。

後で、
なんじゃあこりゃあ〜!

となるんですが。

殺人が出てこなかったので。

最初、主人公の男性が
お見合いで決めた相手と
新婚旅行に出かけるところから始まります。

奈津井という名前でしたかね。

カメラマンです。

その観光地で見つけた、砂丘だかの
撮影描写がウンザリするほど長くて‥

新婚の奥さんほったらかして
撮影に夢中になるんですわ。

流石になんだ、こいつはー

と思いました。

新婚旅行で、何でそっちに夢中になるかな。

その訪れた観光地の一つが

浅虫温泉♨️

虫ー⁈

変な名前だなあ

そんな温泉、聞いたことがない。

しかも秋田?

東北地方なんです。

八郎潟とか、

金華山とか

出てきました。

そして、どうやらこの人は
新妻の奥さんに関心が全く無くて、

どうやら、片思いの人妻がいるようでした。

金華山のホテルだったでしょうか

その竜崎亜矢子といかいう知り合いの人妻を
たまたま旅先で靴かなんか一部を見つけて
非常に気になるという設定。

そして、旅行後、その人妻と会って
新婚旅行の一部始終を聞かせます。

この結婚は失敗だったとか言うんです。

よくある、忘れるために
わざと無理くり好きじゃない人とくっついて‥みたいな

でもやっぱり、無理でしたわと。

奈津井にお見合いをさせたのはその亜矢子という人妻。

千佳子というのが、お見合い相手。

結婚したことで
逆に余計に亜矢子への片思いの度合いが
深くなってしまったようです。

私は、旅行中、ほったらかしにされた
千佳子という女性が気の毒で‥

今じゃあり得ないと思いますが

それは置いといて

浅虫温泉♨️という地名がめっちゃ気になりました。

この間、東北地方に旅行に出かけたばかりなのに
それも、青森県。

リゾートあすなろに乗りましたが、

野辺地という駅で『青い森鉄道』に乗り換えれば
浅虫温泉まで5駅だったわけです。

その日の日程が狂うと思って、
やり過ごしてしまったんですが、

行っときゃ、よかったなあ😞

と後から後悔。

松本清張氏の『風の視線』だと、

浅虫温泉は東北では
かなりメジャーな観光地のように
書かれていました。

金華山も、その名前が気に入りました。

本当にそんな名前の観光地あるのかしら

と思ったら、ありました。

この風の視線は
かなりの長編ですが、

冒頭の新婚旅行が一番、インパクトがありました。

知らない観光地が次から次へと出てきたからだと思います。

当然ですが作者はそこを訪れているわけですね。

どういう基準で観光地を選んでいるのかはわかりませんが、

渋めの観光描写に惹かれます。

ど真ん中の観光地でないところも良いですね。

ふと、閃いたのですが、
誰でも考えることですが、

松本清張作品に出てくる舞台の駅まで
行って、
塗り潰したい!

過去に『砂の器』の亀嵩(かめだけ)には

出雲に行った時、たまたま時間があったので、
ついでに行ってみるか、
無計画に思いつきで木次線に乗って

あの蒲田の身元不明の殺人の
唯一の手がかり

カメダ

の正体は山陰の木次線・亀嵩のことでした。

この砂の器は松本清張作品の人気ナンバーワンで
映画になりました。

映画になったから
人気ナンバーワンかも知れません。

とにかく大変な作品です。

亀嵩に降りたら、駅舎に当時の撮影風景や
清張センセのサインもありました。

映画には、最近?亡くなられた俳優の
加藤剛さんや、
丹羽哲郎が出演してました。

最初は秋田の『羽後亀田』が疑われたんですけど、

被害者が死んだ夜に、
バーで東北訛りで向かいの男と喋っていた、という情報から

会話に出てきたカメダとは、
羽後亀田のことでは?と刑事が推理して

羽越線で羽後亀田に行く訳です。

とにかく、この作品には、
羽後亀田、亀嵩、山中温泉、伊勢など
沢山の手がかりの場所が出てきて
捜査のために、刑事が出かけます。

そこに行きたい!

清張作品の場所に行きたい

そんな時、便利なのが乗り鉄マップですね。

小型版の時刻表だと、字が小さいんですよね。
しかも全部の駅が載ってる訳ではないです。

まさか、大判の時刻表を旅行に持っていくわけにもいかないし。

最近は乗り鉄さんが増えてきたのか、
『塗り潰し地図帳』なんて、
便利なのが売ってます。

これがあると、
旅の最中でも、
後でも楽しいですね。

蛍光ペンで、乗った駅や路線を塗り潰すと
行ってない場所がわかるというか、
課題がわかるので、

本当に塗り潰すと楽しいです。