こんばんは。

ミステリ案内の稲葉の白兎です。


歴史ミステリと言えば、
本能寺の変!

先週の大河ドラマは、
『秀吉』のプレイバックでしたが、

明智光秀が丁寧に描かれていた異色の
大河ドラマです。

それは村上弘明さんという
当代のハンサムな俳優の起用からしても明らか。

しかも第一回から、
二人は出会ってるじゃありませんか。

ねね(沢口靖子)よりも先に。

奥さん思いの光秀。

二人は同じ頃士官し、
切磋琢磨して、
城持ち大名になります。

実力は、五分五分か、
やや光秀のほうがあるかな。

でも大事なのは実力よりも運というのは
あなた様もご存知ですよね。

信長との相性という点では
秀吉のほうが相性が良かった。

なんだかんだ、信長は、
秀吉を嫌いになることはできない。
かわいい奴です。

対して光秀は、
『長年、苦労した甲斐がありました』のセリフが
何故か信長の琴線に触れて、
どの大河ドラマでも、激しい打擲に遭うのです。

別におかしなこと言ってない。

なのに激怒されます。

多分、光秀のインテリぶったところが
カンに触るのでしょうか。

秀吉はカラッとしていて、
裏表が見られない。

そう、ドラマを見ていると、
信長は、晩年光秀を雑に扱っている。

繊細な光秀は、溜める。

そして、山陰地方への左遷。

左遷じゃないけど、
左遷のように見えるのがミソ。

結局、信長が悪いんです。
無神経だったから。

今回の「本能寺の変」ミステリは、

千利休の陰謀。

誰が光秀を唆したのか?

今も謎とされている謀反の動機。

村上弘明光秀は、
仲代達矢演じる千宗易に謎をかけられました。

黒幕ってやつです。

いろんな黒幕がありますが、
足利義昭、徳川家康など。

ベテラン俳優・仲代達矢さんの千宗易(利休)は、
キャラクターが
かなり怪しかった。

ものすごく意地悪そう(笑)。

信長が嫌いで

秀吉なんぞは眼中にない。

リアルタイムで見たときは
晩年
「あたしのお茶は誰にも頭を下げません」
なーんて澄ました顔で言ってましたよ。

面と向かってじゃなかったけど。

秀吉は宗易の嫌がらせにゲラゲラ笑いながら
カチンときて
切腹を言い渡します。

話がそれましたが、
利休もなかなか悪いやつでした。

光秀が信長を滅ぼした後、利休は
本能寺で光秀に
「天下のお茶」と称して
茶を立てました。 

そんな光秀が茶を味わって
いくらもしないうちに
山崎で負けることになるんです。

信長とほぼ相討ち。

間に誰かの唆しが入ろうと
実行犯は光秀なのは紛れもない事実。

自分で責任を負うしかないんです。

秀吉はトクをしました。

実力あってのトクですから。

そんな秀吉も
後半は、あまり愛嬌がなくなって
蜂須賀小六や黒田官兵衛を
アッサリ引退させます。

奥の中心は茶々と三成。

家族も秀吉の心中が理解できなくなります。

実は、当時、あの竹中直人の秀吉が
どれだけ残忍なことをやるか、
その落差を楽しみにしてたんですが、

「秀次事件」はやらずじまい。

最終回に秀次は出てきましたが

秀吉の晩年は、醍醐の花見でストップという
主人公が死なないシリーズに。

ちょっとイヤな奴程度で終わったんです。

竹中直人さんは次回こそ老害・秀吉を
演じ切りたいとおっしゃってました。


ごもっとも!!