こんばんは。

ミステリ案内の稲葉の白兎です。

コロナで時間だけは大量にあるという、
この状況下は読書のチャンスですね。

松本清張の斎藤道三が主人公の短編は、
図書館が休みのため、
探せてないです。

マムシはいつ頃ついた渾名なのか、
それがまず気になります。

清張センセのその短編を読んだ時、
すぐには斎藤道三とはわからなかった。

理由は、
寺の坊主で
美形だった。

美形と道三が、
たとえ若い時でもイメージ湧きにくいので、

後半はちょっとビックリしました。

こいつ、すっごい悪いやつじゃん。

世話になったご主人様を殺してますから。

さて、

大河ドラマの斎藤道三は、

最初こそ
ケチだし、毒殺魔だし、
なんか、嫌なオヤジだなあ。
というのはありました。

でもかなり、
遠慮気味。

どんどん遠慮気味。

そして
最初こそ
パッとしなかった
伊藤英明演じる斎藤義龍。

テレビでは高政という名前。

光秀もどちらかというと、
義龍寄り。長男寄り。

義龍も光秀には心を許してて
幼なじみのノリ。

てか、このハナシの主人公
光秀だから!!

最初はこのマムシのお父さんを苦手としていた光秀。

でも、帰蝶が信長と結婚してからは

この人、一体誰の味方?
というくらい、
考えが見えないというか、
優柔不断というか、

要するに争い事を好まないわけです。

土岐氏のハヤブサ事件から、
特に、周囲に敏感になり
戦の火種を極端に嫌がる感じが見受けられます。

そして長男とマムシ殿が
ついに一触即発。

お母さんが生きている時は
親父のことは嫌いという程度。

でも、土岐が美濃を追われたあと、
着々とターゲットを親父に絞ってました。

稲葉一徹が
結構、悪い奴。
顔からして悪人。

陰で操ってる。

なんと、弟2人をあっという間に始末した。

まあ、弟も良くなかったね。

国守になったばかりの兄を蔑ろにして‥。

確かに道三も弟2人を露骨に可愛がり過ぎた。

長男が疑心暗鬼になるのも道理。

ただでさえ、
本当の父親が土岐氏ではないかという噂を吹き込まれれば‥

最初は虫も殺せぬくらい大人しかった伊藤英明の
斎藤義龍は、

弟をあっけなく殺し、
マムシに挑まれても平気のへいざ。

意外だったのは
明智光秀がオヤジ側に就いたこと。

西村雅彦演じる伯父さんが
オヤジ側に就くと言ったのが
大きい。

はなから不利なほうに、

一点の曇りもなく

長男と戦う、道三に就くという。

その伯父さんに共感したのでしょう。


濃姫になる帰蝶も

長男に反感を持ちました。


光秀は思案した後、カッと目を見開いて

敵は本能寺にアリ!
ならぬ
敵は高政さまー!!

これにはマジでビックリ。

最初は圧倒的に伊藤英明側だったのに。

で、
何度も言うけどこのハナシの主人公は
光秀だからか、

光秀の敵になった伊藤英明を
悪い奴に

サイコパスに仕上げてます。


なんか、長男

めっちゃ可哀想。

お父さんを、手にかける極悪人の扱い。

私から見たらどっちもどっち。
むしろ、何でそんなに長男に厳しく当たるのか?
そして、
いくら息子を殺されたからって、
すぐに長男を討とうと考えるのか?

どっちもどっち

でも稲葉一鉄が明らかに長男に味方したということは、
一鉄は、
斎藤道三をどこかの時点で見限っているんです。

個人的な好き嫌いなのか
国主としての将来性なのか

下克上で次々と相手を闇に葬り去った道三ですが、
単に自分のやってきたことが
自分に返ってきただけ

って感じです。

せっかく国守に長男を任命したのだったら
最後まで応援してあげればよかったじゃないですか?

なのに、へんに出しゃばってしまいましたよね。

中途半端な引退

それと、
織田信長を褒め過ぎたのも
良くなかった!?

まだ織田信長は海のものとも山のものとも言えない状況。

なのに、
長男を差し置いて、
信長を褒めちぎったら

オヤジ、危ない

となりますよね。

長男も長女も
オヤジ殿の真似をしたに過ぎない。

表題の通り。(笑)


蝮の子は蝮

ことわざにもありますが、
実際、斎藤道三親子の確執から作られた言葉だったら
怖いですね。

頑固一徹の四字熟語だって、
さっきの悪い家臣・稲葉一鉄の
一鉄から来てるそうじゃないですか。

後の竹中半兵衛は、
知らぬ顔の半兵衛の語源だし、
実際、マムシの孫の家臣だから、
ホント、笑えませんよ

どーでもいいけど、
明智左馬之助が登場しました。

出た瞬間、ピンときました。

イイ男ですからね。

明智光秀が主人公でなくても、
左馬之助はカッコいいイメージがあるのですから、
光秀が主人公なら、
尚更です。

秀満が出る大河ドラマは初めてだから楽しみ。

同じ戦国時代でもちょっと時代を
早くズラすだけで

こうも登場人物の顔ぶれが変わるものですね。

そして
さんざん出てきた歴代の明智光秀。
でも、村上弘明さんが演じた光秀以外は、
基本ロクでもない描かれかたでした。
(すみません。)

悪人というよりは、
見すぼらしい描かれ方。

て言うか
そんなに詳しく描かれたのも
村上弘明さんの時だけ。

「秀吉」の時の。

むしろ、秀吉のライバルなのに、
良く描かれてました。

秀吉に親切だったし、


出世した後も
特に態度を変えたということもなく‥。
ライバル心すら見せなかった気がします。

織田信長が意味もなく光秀にキレてただけ。

老人性のヒステリー?

でも今回の織田信長と光秀は
帰蝶を挟んでとっても仲良くなりそうですね。