こんばんは。

ミステリー案内の稲葉の白兎です。

この間、東銀座の
新橋演舞場にて
「八つ墓村」を見てきたばかりですが、

昨年末から立て続けに推理劇を
見ています。

サンシャイン劇場で
東野圭吾原作の

「仮面山荘殺人事件」

これは、わたくしめの大好物・犯人当ての本格推理、
というだけでなく

タイトルからもわかる通り
クローズ・ド・サークル

吹雪の山荘編。

吹雪こそなかったけれど

完全に外部の人間がいない閉じられた空間で起こる 連続殺人事件。

真相は予想外で
開いた口が塞がりませんでした。

アガサクリスティの
「そして誰もいなくなった」とか
「アクロイド殺し」を彷彿させます。

次はお正月の2日。
池袋メトロポリタンホテルで行われたミステリーナイト。

元巨人軍のエース桑田真澄と息子Mattをパロディにしたような
野球好きの親子が容疑者として出てくる
鎧武者殺人事件。

ラグビー選手のネタもありました。

かれこれ3回めの参加なのに
毎回カスリもしない成績で、
今年も犯人をハズしてしまいました。

劇を見て、証拠を集めて
犯人の投票をする宿泊イベントです。





次は池袋の映画館で見た
他の場所でもやってますが
「屍人荘殺人事件」。

これは駄作。
話すのもおぞましいので省略。


映画は悪くない。悪いのは原作。

原作が良くないから、気の毒。


次がまたまた池袋のサンシャイン劇場。
元宝塚の男性役人気スターとイケメン軍団と、
ベテラン壮年人気俳優のコラボ
「サンシャインクルーズ殺人事件」。

クルーズと聞いて
これもクローズドサークルなので、
知ったその日のうちに当日券で観劇。

せっかく舞台がクルーズなのに
場面転換の模様替えがなく、
少し物足りなかった。

そして八つ墓村。
これは原作読んだし、映画も見たし。

八つ墓村は大好きだし、
犯人は知ってるから
そっちの楽しみはないけど、

本格推理がどこまで舞台化できるのか⁈

それだけの興味で前売り券を買いました。

これがねえ
予想以上の出来で。

前半はあのまんま原作どおり。

時は戦後。
辰弥という青年に
いきなりラジオの尋ね人。

八つ墓村という大地主の多治見家の
後継者の話が舞い込みます。

しかし多治見家は
20年年ほど前に主人の要蔵が32人もの
村人を一晩で虐殺したという過去があり、

その息子の辰弥を快く思っていません。

腹違いの兄と姉に会います。

会った兄はその場で
「久野先生の薬はよう効くで」と言いながら
双子の老婆から手渡された
薬包紙の中の薬を嚥下したあと、
激しい咳をして亡くなりました。

果たして発作か他殺か?

おなじみの場面ですが、
最初の村からの出迎え人が来たあたりから、

原作に忠実で、
セットも完璧。

惜しむらくは
辰弥青年の演技がイマイチ。

逆に言うと、
彼以外の出演者の演技は上手でした。

濃茶の尼なんて、
ホント、原作や漫画から抜け出たようでした。

問題は後半。

休憩後の尺が足りないー!

小竹、久野先生、
いつ殺すの?

鍾乳洞でイチャイチャしてる辰弥と里村典子のシーンが長すぎてハラハラ。

そして、すぐに村人が暴発して、

最後の被害者が順番飛び越して殺されて‥

考えてみたら長男・久弥の初七日で
たまたま毒入り膳を食べる光善さんが出てこない!!

結局
被害者が3人も端折られてるという
オリジナル脚本。

犯人が思ったほど憎らしくなく、
それより
多治見家の大御所・小竹と小梅が
普通にエグい。

この老婆たちの底意地の悪さと
封建的で旧弊な村のボス多治見家。

その巨悪と親戚たちのドロドロを
わかりやすく舞台で表現されたのには
驚きました。

余談ですが
市川猿之助の一門、歌舞伎俳優養成所出身の一般人である歌舞伎俳優・市川段次郎が
金田一の役とは
お釈迦様でも気がつかなかった。

どおりで多治見要蔵の
例の虐殺シーンの立ち回りが歌舞伎っぽいと
思ったら!!

それと、
どこからどう見ても女にしか見えない
森美也子役が

女形だったとは!

舞台には新劇らしく大勢女の人も出てたので、
まさか美人の未亡人役が男性とはまるでわかりませんでした。

これも
名前が変わってたのでわかりませんでした。

市川猿之助の元で修行した
一般人歌舞伎俳優養成講座出身の

市川春猿。

誰よりも若く美人。

この人の妖艶さは昔から有名でしたが、

全く気がつきませんでした。

そんなことは芝居と何の関係もないですが
色んな意味で斬新でしたね。

後半はオリジナル脚本。
殺人が3件ほど省かれました。

尺の問題でてなく、

8人も実際に殺す必要なくね?

という。

おそらく、そこを深掘りして
極力、犯人の犯行を減らしました。

まあ、それでも4人殺してるので
確実に多いです。

尼さんらを除けば

原作の被害者は
ほとんど老人か病人。

わざわざ殺さなくていいです。

ただ、
小竹を殺した意味はありました。

それは、片割れが死んだことで
もう1人が完全に腑抜けになったこと。

あの憎たらしい双子の老婆が
たあい無い1人の老人になってしまいました。

村人や犯人は 
殺す相手を間違えましたね。
最初にこの小竹が小梅のどちらかをやっつければ
よかったのです。 

鍾乳洞はよくできていました。


八つ墓村グッズです。


ゴーフル、美味しかった。

カンカンがすっぽり入る専用の袋までついてました。


三国志という話を
知ったのは

スーパー歌舞伎が最初でした。

すごくわかりやすかったです。

国の名前を旗による色で🚩
わかりやすかったです。

黄巾族はもちろん黄色。

たったの3時間で、
魏呉蜀の関係や特徴が理解できました。

おかげで安心して長ったらしい原作を読むことができました。