こんばんは。
ミステリ案内・稲葉の白兎です。
犯人探しのドラマ「あなたの番です」を
初めて見ました。
このドラマの存在を知ったのが、つい一週間前。
完全に遅い。
原田知世が主演だけど、
最後に見た原田知世は、「紙の月」という、
1億円もの横領を働くパート銀行員の役。
その時は、まだ初々しかつたです。
イメージと役のギャップに驚きました。
あれから約5年後。
ずいぶん、老けたなあというか、
原田知世と分からなかったほど。
「紙の月」でも、歳下の彼に貢ぐ役でしたが、
今回も一回り以上の恋人だか旦那だかと一緒です。
それはともかく、
「マンション殺人事件」の展開は早く、
前後のいきさつが分からず
登場人物がハンパなく多い!!
犯人探しどころではなく、
話についてさえ行けませんでした。
それは覚悟してましたが、
こういうの大好物です。
松本清張の中編「獄衣のない女囚」のようです。
内容はアパート殺人事件で、
清張には珍しい犯人探しもの。
裏番組では、岡田准一の「関ヶ原」。
原作は司馬遼太郎の超大作。
岡田准一と言えば、
「白い巨塔」で財前役で見たばかり。
同じキャラか!?
違いました。
鋭い眼光、横柄な態度、純粋な正義感。
それは財前教授と似てるようで、
違いました。
途中から見たのですが、
「あら、このヒト、どこか見たことある」
なんと松山ケンイチ!!
そう、里見助教授です。
白い巨塔の前振りで
初共演なんて聞いたけど、
ちゃっかり、
この関ヶ原で共演してるじゃないですか!!
しかも味方みたい。
この映画、劇場で鑑賞してるんだけど、
松山ケンイチは、まったく記憶にありません。
えーっ、何の役だったんだろう。
すぐわかりました。
直江兼続です。
石田三成の親友、盟友です。
三成は友達の少ないヒト。
松山ケンイチって、
里見センセも似合ってなかったけど、
直江兼続も
似合ってないかも‥😔
なんか、ふんわりしてるんですよね。
外見が。
この人に直江をやらせる必要性がない。
そもそも、直江兼続は
尺を考えると、
映画・関ヶ原には不要も不要!!
他に出す人いるでしょ。
直江兼続は上杉家の家老なんですけど、
結局、小山から家康を挟み撃ちにしなかった。
出撃しなかったんですよ。
出撃してたら、
家康は相当慌てふためいたはずです。
こんな人は話に出すだけムダです。
6時間ドラマならいざ知らず。
TBS開局〇〇周年記念の「関ヶ原」は6時間で、
直江状はもちろん、
豊臣家と徳川家の確執も丁寧に描かれ、
ちゃんとした人間ドラマに仕上がってました。
加藤剛演じる三成の魅力も
100%出てました。
でも岡田くんの三成は?
黒田官兵衛との演じ分けがイマイチ。
岡田准一くん自身は、原作や三成に思い入れがあるそうですが、
先に正反対の役・黒田如水こと官兵衛をやったのは、
悪い作用を起こしてました。
官兵衛のクセが出てるんですよ。
正反対のキャラなのに。
その時の石田三成役は、
裏番組に出てた原田知世の恋人「田中圭」氏。
官兵衛に見えたのは、
こちらの思い込みかもしれませんが。
映画版「関ヶ原」は、
原作をほとんど無視してましたね。
初芽を出すことで、義理を果たした感じ。
本戦のチャンバラをスペクタルに見せるのが
この映画の目的だったんでしょう。
映画にしかできないことです。
出演者は皆、ハマってくれて、
東出の小早川秀秋とか
役所広司の家康とか、
松山ケンイチは抜かしますが。
よかったです。
全体にせわしなく
広く浅くは、
誰もが指摘されております。
もっとチャーミングな岡田版・石田三成が見たかった。
彼は時代劇が似合いますね。