こんばんは。
ミステリ案内の稲葉の白兎です。
山崎豊子原作「白い巨塔」。
今夜は3話目。
一番面白い回ですね。
財前五郎外科医は
ご存知の通り
いけ好かないゴーマン若手教授です。
そもそも何で、あそこまで
才能に身を任せ、ゴーマンなのか?
町医者とは言え、
産婦人科を経営して成功している男の娘をもらっています。
原作を読むと、財前のヒミツがわかるのですが、
母親は、学もなく、お金もなさそうな、
庶民中の庶民。
テレビでは市毛良枝が母役。
んー、これって松本清張の
「砂の器」っぽいです。
財前五郎が和賀英良。
共通してるのは、
過去を隠していること。
それは、ひどいコンプレックスからきていそうです。
大物の娘をもらってること。
つまり、出世や成功に関心が非常に強いこと。
愛人がいること。
今夜は教授選の再投票から始まりました。
両陣営は熾烈な戦いをします。
危ない橋を渡った財前チームが、わずかな差で勝利。
東教授は、味方の裏切りにあい、
惨敗後も、不幸が襲いかかります。
まあ、自業自得なんですけど。(^_^;)
財前を憎み、全否定。
そのためにわざわざ、よその大学の助教授を呼んで財前の進路を妨害しようとしました。
いい迷惑なのが、菊川助教授。
「あんなに腕のいい外科医がいるのに、何で私を呼んだのですか?」
ホッとしながらもいぶかる菊川。
強烈な皮肉でもあるけど、
爽やかに聞こえます。
素直に不自然だな、と発言しています。
もう半分バレてますよね。
そこなんですよね、敗因は。
画策しすぎ。
菊川助教授のことなんかどーでもよくて、
要は、財前以外の人物が教授になるなら、
誰でも良かった。
ヒトを、出汁に使うな、って話ですよね。
そのツケは速攻で効いてきて、
椎名桔平から、報復されます。
代償を払わせられます。
本人は画策したつもりでしたが、
考えが浅いんですよ。
もっとシンプルに、
「財前なんか嫌いだーーー!」
「チャラチャラし過ぎて、病院のカオに相応しくない」
と言ってしまえば、済む話。
財前陣営が勝ったのは、
なりふり構わなさが逆によかったりして。
カギを握る人物を徹底的に調べ上げ、
実弾を送るという。
さて、岸本加世子と柳葉敏郎という
大物俳優が夫婦で登場。
どう考えてもフツーの患者の役のワケがない!
町工場の社長と奥さん、しかも息子まで登場。
里見とからみ、財前が執刀というスピード展開。
そう、この里見助教授、
財前と比べれば、
演技しなくても、
いい医者にみえますよ。
だから、何で松山ケンイチなの?
里見の良さは今後でてくるのかも知れません。
そして、この佐々木夫婦と財前の近くに居合わせた、若いイケメンの医者。
あ、柳原だ!
とまあ、白い巨塔のファンなら誰でもそう思いますよね。
柳原先生は、物語後半のキーマンです。
たまたま、財前による佐々木患者のオペに
居合わせたのが、
不運の医師です。
しかもこの人も菊川助教授と同様、
ただの流される人ではなく、
言う時には意見を言える人。
真摯な人というんですか。
この柳原役を若き日の堤真一が演じたというのは、あまり知られていません。
連ドラではなく、前後のスペシャルで放送されました。
前半の最後の方に突如登場。
柳原がどうなるか、知らないで見てましたが、
あまりにかっこよかったので、俳優の名前をクレジットで確かめると、
それは堤真一と言うそうな。
財前の村上弘明もカッコよかったけど。
堤真一、また見たーいと思いましたが、
その後、まったくテレビに出なくなりました。
「やまとなでしこ」という松嶋菜々子主演の連ドラに堤真一が20年ぶりくらいに登場。
その後、押しも押されもせぬ俳優になるとは!
「白い巨塔」で柳原医師に一目惚れした
稲葉の白兎の目に狂いはなかったのだな!
自慢で終わってごめんなさい。
今回の柳原センセ、まだ出たばかり。
俳優の名前はわかりません。
知らない人です。