こんばんは。

って今日も昼です。

すみません。

ミステリ案内人・稲葉の白兎です。

わが師、松本清張氏は英雄がキライです。
多分。

西郷隆盛に関しては
他の人と同じことを言っても感じても意味ない
ということも作家として当然でしょうけど、

アンチ西郷の匂いが 
これらの作品から感じられます。

①西南戦争‥短編集・私説日本合戦譚より
②西郷札
③数のある風景

③については、登場人物の会話の中にアンチ西郷というフレーズが出てきたりして。


坂本龍馬


この人も英雄ですよね。

小説その他で英雄のカテゴリーですよね。

織田信長も英雄ですが、
織田信長を尊敬してます、なんてあまり言いにくい。

坂本龍馬なら、
キャラクターが安全パイなので、
坂本龍馬を尊敬、龍馬のようになりたい
と言えます。

その坂本龍馬の名前が
清張センセの作品に登場しません。

幕末モノも沢山書いてるのに。
なぜ?

清張センセあろう人がかの龍馬を
知らないわけはない。

憶測理由
①みんなが書いてるのだから、同じことする必要ない
②キライ
③詳しく知らない

全部じゃないか、という気がします。(笑)

幕末・維新の人物として
江藤新平
伊藤博文
井上馨
中江兆民
山縣有朋

などはセンセの作品に出てくるのですよ。

清張氏も九州の人だし、
明治文豪についてかなり詳しいです。

さて、
英雄につきものなのはライバルですね。

①源義経→源頼朝
②赤穂浪士(大石内蔵助)→吉良上野介
③西郷隆盛→大久保利通


この3つは日本判官贔屓ベスト3です!

憎っくきライバルは必要不可欠。

なので大久保さんの不人気も
ある意味当たり前。

逆に大久保さんが人気があれば、
西郷さんこそどうなの?って感じです。

②については
さすがに現代人は冷静で、
吉良上野介ってそんなに悪いヒト?
と疑問視する声もあります。

そもそも、これを敵討ちと考えるから
吉良さんが悪者になります。

敵討ちではなく、
お家再興

が目的と考えると、
悪いのは吉良ではなく、
死んだわが殿・浅野内匠頭。

吉良さんは哀れなスケープゴート。


赤穂浪士の大河ドラマで最初に稲葉の白兎めが
観たのが
故緒形拳主演「峠の群像」。

緒形拳は大石内蔵助役。

当たり前です。

赤穂浪士の主人公は
浅野家の家老・大石内蔵助以外にはあり得ないからです。

ヒーローは大石内蔵助

正義‥浅野家
悪‥吉良上野介

お芝居はお芝居で必要なのでいいとして、

こういう決めつけ、事実が歪んだものが
松本清張はキライだと思います。

清張氏の作品には数々の地名・舞台がありますが、
想像で書いたものがおそらく、
ない!!

全部自分の足で踏んだところ、

取材したところ
を描いてます。

だからこそ、紀行文的な表現が
まるで
「読売旅行」
「じゃらん」

みたいで面白い🤣

行ってみたくなるのです。

英雄は、

見てない
触ってない

ので、描かない。

源義経がチンギスハーンになった

なんて想像はしない。


等身大‥

‥歴史人物に触れる時、それを意識、
もしくはそれだけをアタマに入れてるのだと思います。