こんばんは。

ミステリ案内人・稲葉の白兎です。

江戸川乱歩の本格推理小説の犯人にはパターンがあります。

「呪いの指紋」を読めば、
「緑衣の鬼」を読めば、

意外な犯人でも
秒で納得できます。

犯人、当ててませんが、
話が面白過ぎて、推理するヒマがありませんが、
たいていは、
言われてみればナルホド‥
話を聞けばわかるパターン。

過去に2つばかり、
犯人の名前を聞いた瞬間、
目がテン(*_*)
になったのは、

地獄の道化師と
三角館の恐怖です。

地獄の道化師は、
コイツだ!!
と思う人物がいました。

あぁ、早く明智の推理が聞きたい。
「アンタだー!」とその人差し指をそいつに向けるのを楽しみにしてました。

犯人の狼狽さえ、想像したほどです。
「な、何を言うか!」
o(`ω´ )o

そしたら犯人はAさんで、

あ、明智クン、気でも狂ったかーー⁈

そ、その人は全然違うから!!

明智がいつ、

嘘ピョーン! 💐

と言ってくれるのを待ってましたが、
Aが犯人ということで終わりました。
ざんねん。

そう来たか!
引っかけたな。

最後は納得するしかなかったです。
ムチャクチャ悔しい。

そして、「三角館の恐怖」。

これは大傑作です。

話が面白いのです。

実は海外の作品なんですけどね。
乱歩が入れ込んで、
日本人用に翻訳して紹介したんです。

その名も「エンジェル家の殺人」。

双子の老人の家族同士が
財産を巡って争う話です。

面白そうでしょ?

登場人物がたくさん出てくるので、
殺人犯人を当てるのは大変です。

でも不思議と、
キャラが立っているので、
登場人物の混乱とかなかったです。

犯人当ては降参です。

決め手がありません。

まったくもってわかりませんでした。

犯人を当てろー
みたいな挑戦状はあったような気がします。

そして、犯人はクライマックスに姿を現します。

もうドキドキでした。

明智の罠にかかった犯人が
最後に家族らに取り押さえられます。

名前を見たとき、
「え?」

って感じでした。

この人だけは、
犯人ではないぞ

と私のアタマに入ってたので、


ポカーン(・Д・)
でした。

理由は色々とありました。
物的証拠もありました。

それよりも、動機がわかった時点で納得できました。

すべては動機です。

機会でも、アリバイでも、証言でもなく、
動機の説明だけで、一発で理解できました。

醜い財産争いの陰に隠れて、
いや、結構堂々としてましたが、
犯人の心の弱さが原因ですね。