こんばんは。
ミステリ案内人・稲葉の白兎です。
松本清張の「赤猫」。
短編です。
時代小説「無宿人別帳」は、
江戸の短編を載せたアンソロジー。
話は単独で
それぞれ独立してますが、
どれもレベルが高いです。
その中でもおそらく
人気があるであろう「赤猫」。
タイトルがいいですね。
黒猫より目立ちます。
ネコは出てきません
警察の隠語で
赤猫は放火。
江戸時代はあなたも存知のように
放火が絶えなかった。
八百屋お七は有名。
火事と喧嘩は江戸の華。
罪は重いです。
さて、「赤猫」を読んで初めて知った知識があります。
牢屋の近所で火事があった場合、
罪人は一時的に牢屋から特別に出してもらえます。
ええーー⁈
でも、それは緊急避難であって、
ほとぼりが冷めたら戻らなくてはなりません。
そのかわり、戻ったらエライということで、
幾分出所が早くなるらしい。
脱獄の誘惑に駆られる罪人の話です。