こんばんは。
稲葉の白兎です。
こんばんはと言いつつ、昼間です。
すみません。
完読です。
チョールフォント荘の恐怖。
イギリスのクロフツ作。
フレンチ警部シリーズ
確かに名著です。
結末はともかく、
登場人物さえ、日本人の名前にすれば
そのまんま松本清張シリーズですよ。
非常に読みやすく、
リアリズムに徹していて、
日本人向き。
内容も松本清張のような中年男女の恋愛を扱っており、
今、読んでも遜色なく、
とても1942年の作品とは思えないほど現代的です。
何が言いたいかというと、
イギリス版松本清張ミステリ。
清張センセを少しカラッとした感じ。
犯人ですか?
外しましたよ。
まさかのサカです。
そんなのアリですか⁈
いったん、容疑者から外れた人が犯人でした。
塩水を真水に変える装置の特許を
独り占めしたいというのが動機でした。
と言えば犯人は誰だかおわかりですね。
陽イオンと陰イオン‥。
住み込み化学者フィリップナンチャラ。
非常に頭のいい犯人でした。
クルーム執事の不倫告発手紙を盗み読み、
「これは使えるかも!」
千載一遇のチャンスが巡ってきました。
弁護をするなら、
やはり悪いのはリチャード・エルトンです。
嫌われ弁護士先生。
どんなにこの犯人が頑張って実験をしても、
発明者の権利は給料を払ってるリチャードにあります。
濾過の実験に成功した彼は、
雇い主であるリチャードが富と名誉を独占するのが
わかりすぎるほどわかっていました。
彼は絶望しました。
彼が石のフクロウでガツンとやったおかげで
皆んなが幸せになれたのは皮肉。
アンダーウッドは復職。
ジェフとモリーは結婚。
ジュリアとフランクは手に手を取って堂々と結婚。
クルームだけはわかりません。
少なくともジュリアには嫌われていたので。
これにはフレンチ警部の新人部下ロロの
白熱の演技がありました。
ロロ君もフレンチ警部の覚えめでたく、
昇進は必至。
いったん皆をクロから次々にシロに変えていって、
シロになったはずの人がクロに。
悔しいです。(ノД`)
