こんばんは。

稲葉の白兎です。

あまりの猛暑に何年かぶりにプールに行こうかと本気で思うこの頃。

最後に水着を着たのはいつか?
そもそも水着は家にあるのかないのかわからないです。

服を断捨離した時に捨てたような気がするんです。

銀の狼城から命からがら逃げ出したテオドールは、ザブザブと川を泳いだような気がします。

テオドールは「人狼城の恐怖」ドイツ編の主人公。

これだけ話が長いと、
ツッコミどころ満載で‥。

それも話の骨幹ではなく、枝葉末節です。

フランス🇫🇷編の主人公・青年ローラントはアルザス人で
ストラスブールで弁護士をしています。

ローラントにはローズというジプシーの婚約者がいます。
ローズの同居人の祖母・ヒルデガルドは当たると評判の占い師。

ジプシーだけど比較的裕福。

代々ジプシー占いの家系で、
ローズ自身もその素養があると祖母に言われています。
祖母は双子の姉妹で、その類まれな能力をナチスの人狼開発に携わる事を強制されました。
片割れのアンダールーシアは、ドイツに住んでいます。
テオドールに怪しい薬を渡したのはアンダールーシア。

ヒルデガルドは孫がローラントと結婚することに反対。
理由は、「もうすぐ死ぬから」。(O_O)

一方、ローラント側の叔父も結婚に反対。
理由はジプシーだから。
アルザス人でないから。
配偶者もアルザス人でないと「アルザス独立サロン」の会員資格を失います。

ジプシーは最下層に属しています。
叔父はサロンの理事の1人です。

本当の理由はこの叔父はローラントの父が残した遺産を狙っていて、
できれば自分の息のかかった娘と結婚してもらいたいのです。

人狼城への使節団の人選をしたのは叔父です。

ローラントの幼馴染みのアンゼルム・テルセ検事補だけは彼女との結婚に賛成。
3人は友達です。

このテルセ検事がサロモン警部を紹介し、さらに彼を通じてリケ博士も紹介します。

そこで、国税局職員が脱税疑惑のあるシユライヒヤー伯爵のいる人狼城に出かけたきり戻らないと話します。

彼らをどうにかしたのではないかと伯爵に大いに疑いがかかります。

伯爵は、「アルザス独立サロン」のスポンサーでもあるので、親睦のための訪問をしようではないかということになります。

サロモン警部はフランスに帰化したドイツ人。
恋人をナチスに殺されたので、ナチスを深く恨んでおり、腕利きのナチスハンターという裏の顔を持っています。

ナチスには星気体兵士の開発に取り組み「人狼」を生み出します。
魂だけの化け物で死体から死体へと渡り歩くことで生き延びてきました。

そいつがどうやら、アルザス独立サロンの使節団メンバーにとり憑いた様子。

テルセはローラントに伯爵の内偵を頼み、サロモン警部と共に人狼城に送り込もうとします。

サロモンは人狼の正体を暴き、銀の弾丸で抹殺したいのですが、
あいにくサロモンはドイツ人なのでサロンの使節団に加われません。


テルセはローラントの叔父にサロモンを使節団に加えてほしいと頼みます。
叔父はそれだけは絶対に駄目だと言います。

テルセは叔父のサロンでの使い込みをバラすと脅迫し、取引が成立。

ローラントは人狼の存在を信じました。
テルセ検事が信じていたからでしょう。

ローズの祖母・ヒルデガルドは水晶占いの結果、
ローラントの命が燃え尽きようとしていると言います。

運命は変えようがないとキッパリ言います。

そこで疑問。

なぜローズは「死ぬと占いで出たから人狼城に行かないで」と意地でも止めなかったのか?

止めても無駄、何しても無駄、お前はこの件に関わるなと祖母に釘を刺されています。

占い師のルールとして、
死に関することは言ってはいけないというのがあります。

だから、嫌な予感がするからとぐらいしか本人に言えなくて、
ローラントは名誉ある仕事だからと、忠告は無視しました。

ヒルデガルドの言った通りでした。
大事な恋人のお願いより使節団の一員として表敬訪問する任務のほうを選んだのです。

「とっても名誉ある仕事なんだ。辞めるなんて無理だよ」
「‥。心配だから行くメンバーを教えて」
「みんな君の知ってる人物だ」(挙げる)
「そうね、感謝祭でお会いしたわ。
シヤリス夫人は孔雀のようで、モースさんは太っちょで、ランズマン氏は気障な人。アノー先生は医者だけど自分が病人みたいね。
ミユーラーさんは私を骨董品のようにジロジロ見たわ。サロモンて人は初めて聞く名前ね」
「最近、会員になったばかりの公務員だよ。とにかく、みんな僕より年上さ」
と、言いながらもどこか嬉しそうなローラント。
城から戻った暁には、結婚しようと言います。


実際の人狼城では、阿鼻叫喚の事件が続発し、
人狼探しどころではなくなりました。

サロモン警部の最期の告白によれば、
人狼の話はすべてデタラメで
叔父からローラントの始末を頼まれたと言います。
でも、最後までサロモン警部をメンバーに加えることに反対してたのはこの叔父。

どんな時間差で、そんな依頼をサロモン警部に頼んだのでしょう?

仮に真っ赤な嘘だとしても、
あまりに熱心に人狼について話しすぎています。
リケ博士とも長い付き合いのようだし。
テルセ検事も人狼がいる前提に特に異をとなえてはいません。
ていうか、テルセ検事は妻が失踪しており、
もしかして人狼城にいる可能性があるからそれの内偵のため、
なんとしてもローラントを人狼城に送りたかったようです。
アルザス人でないのでローラントに託すしかありません。
彼にとって、人狼がいるとかいないとかは重要ではなかったんですね。

で、半年後、
ザール川から樽が下流に流れ着き、
その中にローラントの書いた日記が入っていました。

それを恋人のローズが拾う確率は低いと思うのですが、
ローズの手に入り、
さらに探偵に託します。

ローズは怖くて読めなかったと言いました。

ヒルデガルドの占いが当たったことを知ってるから、読んでも意味がなかったんでしょうね。
これ以上、悲しみを重ねたくないと。
自分の代わりに読んでくれと。

「彼は多分、死んだでしょう」

祖母の占いにはそう出たと言います。
すべては運命だと。

気立ての良い娘だとは思いますが、
弁護士とジプシーでは身分が違いすぎるのでは?

ローズはここにいると危険だからとストラスブールから姿を消します。

すでにヒルデガルドとリケ博士はとうに事故で死んでいました。 
人狼城の犯人の仕業かと思われます。

ヒルデガルドは自分の事は予知できなかったのか?