こんばんは。
ミステリ案内人・稲葉の白兎です。
今流行りの人狼ゲームにハマり、
ふと、昔読んだ二階堂黎人の本格推理小説・
「人狼城の恐怖」を思い出し、書いています。
なんと原稿用紙4000枚!
世界最長推理小説としてギネス認定されてます。
なので、私めの解説も長くなるわけです。
(笑)
ロングランです。
フランス編だけでも、内容が盛りだくさんで、
かなり私のブログは略してますよ。
もっとも、あまり喋りすぎても良くないのは承知してるので、
特にミステリは、ね。
ミステリ好きの私でさえ、そのドイツ編、フランス編を本屋で見た時は、
引きましたよ。(笑)
その分厚さに。
しかも、登場人物と舞台が海外じゃないですか。
パラパラめくってみたけど、特に面白そうにも感じられないし。
清水の舞台から飛び降りるつもりで、買いました。
好みでないかどうかは読んでみないとわかりません。
そしたら、
わりと杞憂でした。
普通に、思ったより読みやすかったです。
心配のタネの登場人物カタカナアレルギーも、
発生せず。
古事記と一緒です。
神様の名前は長いけど、とりあえず無視しとけー。
出てくる人は出てくるから、イヤでもキャラがわかります。
ドイツ観光のほうに集中できました。
ドイツには行ったことがなく、
英語の教科書にドイツ旅行をするアメリカの学生の話が出てきたのを読んだだけです。
その学生はライン川下りと美術館に行きました。
なので、「銀の狼城」に行くドイツ観光団がライン川下りから始めたので、
とてもら入りやすかった。
ローレライ・ロック!
それにしても、ドイツに住むドイツ人がドイツの名所観光をするというのが、おかしかったです。
まあ、我々だって、京都に行ったり、金沢に行くわけですからね。
外国人も国内旅行するんだ、へえ。
この観光団メンバーは、私は前に11人と書いてしまいましたが、本当は10人でした。
ごめんなさい。
サッカーが11人なので、どこかで11人だと思い込んでいたようです。多人数の印象が強いんですよ。
ドイツ編は、10人です!!
フランス編は7人でしたね。
間違いに気づいたのは、どうしても、10人までしか登場人物が思い出せず‥。
それもそのはずです。
①テオドール‥ピアノ教師。主人公
②コネゲン‥実業家
③コネゲン夫人
④ジャンヌ‥若い独身女性
⑤ゼーンハイム‥その叔父
⑥フェラグート教授‥歴史学者
⑦マリカ・クルト‥女優(二流)
⑧ブロッホ‥刑事。潜入捜査中
⑨エクスナー‥青年
⑩トーマス・フツテン‥添乗員
10人中、2組がペアで参加。
それ以外は、お互いに見知らぬ同士。
エクスナーの職業が思い出せず。^^;
何かの技師だったかも。
この人は、オタクっぽいキャラで、しかも皮肉屋。
フェラグート教授は、フランス編のミューラー教師と合わせ鏡のような人。
共に70歳くらいで、
やたらに歴史に詳しく、(当たり前だけど)
そのウンチクを誰かれなく披露し、
親切でお節介。
ワインにも詳しい酒豪🍷。
その存在感はピカイチで
ツアーメンバーのリーダー的存在。
ブロッホは、最初、正体を隠しているけど刑事。
潜入捜査中。
この観光団の中に捜査対象者がいて、
誰かは後でわかりますが、ヒミツ。
フォンフェスト製薬の抽選懸賞旅行なのに、
主催者に無理にねじ込んで参加。
ねじ込み参加ですが、フェラグート教授もその趣味嗜好を考えると、どこか手を回したのかもしれませんね。
ブロッホ刑事はサロモン警部よりずっと若いです。
でも少し下品です。
短気だけど、後半は頼もしい感じ。
マリカ・クルトは、虚栄心が強く、わがまま。
フランス編のアントワーヌ・ド・シヤリス夫人を
さらにヒステリックにした感じ。
フッテンは人狼城側から雇われた添乗員ですが、
城に入城してからは、
1ストレンジャーとも言える複雑な身分です。
入城してからの苦情を一身に引き受け、
ブロッホやゼーンハイムからよく叱られています。
フランス編のメンバーと比べると、
若い人が多く混ざり、
バラエティーに富んでます。
嫌な奴もいます。
フランスは主人公のローラントと、三十代のシヤリス夫人を除くと、
中高年ばかり、
サロンの性格もあって年寄りじみてます。
セリフや行動にキャラがめちゃめちゃ出るので、
名前や人物は覚えやすいです。
むしろ、城の見取り図がどうにも苦手。(-_-;)
主人公は共に独身の人の良い青年。
ただ、テオドールのほうは、
ローラント・ゲルケン弁護士に比べると、
どことなく陰があります。
コンプレックスや挫折経験が深いようです。
とにかく、ツアー観光や歴史のウンチク描写は、
興味深く面白く、
ヨーロッパに行ってみたくなりますね。