こんばんは。

前にも書きましたが、

私はオカルトが結構好きです。

小さい頃は、御多分に洩れず、
怖い話が大好きでした。

ヤマンバの話がお気に入りです。
というのも、鶴見の叔母が泊まりに行くと、
ヤマンバの話を寝物語に聴かせてくれたからです。

そのヤマンバの話をさらに同級生に話すと、
とても面白がってくれました。

漫画ではとにかく楳図かずおが大好き。
「呪いの館」をデパートで買ってもらい、
それを近所の子に貸してあげると、
これもメッチャ喜ばれました。

空飛ぶ円盤、バミューダ魔の三角地帯、
4次元、ノストラダムスの大予言、
3億円事件、怪談、恐怖映画「エクソシスト」などに目がなかったです。

なので、「人狼城の恐怖」は、
クローズド・サークルの推理小説だということもさることながら、
ヒットラーのナチスドイツがオカルト秘密結社だった
という記述に惹かれました。

本当とか嘘とか、どうでもいいのです。
真実とか真実でないとか

それこそ日本最古の古事記と一緒で、
真偽はどうでもよくて、

取り敢えず、そうだと仮定してみます。

特にフランス編の人狼城の話は、
人狼がいる、という前提で話が進むのです。


サロモン警部やリケ博士が話す人狼の特徴とは‥。

◉魂だけの気体
◉死体に入ると、復活する。生前の記憶も手に入る
◉死体から出ると、死体は腐敗進行が早い
◉死んでから24時間以内の死体が望ましい
◉稀に動物にも入れる
◉死体から抜け出た後、24時間以内に新しい死体に乗り移らないと本当に死ぬ
◉銀の成分に弱い
◉過去に二匹、銀の弾丸で抹殺

サロモン警部は、フランスの未解決事件の中で、
人狼が絡んでいそうな事件を徹底的に追跡し、
3匹いるうち、2匹まで仕留めたと言います。

そして、最後の1匹が、ストラスブール市内にある「アルザス独立サロン」の理事である老人に乗り換えた模様。

その老人の死体が見つかりました。

死んだということは、別の都合のいい死体を見つけたわけです。

その日のサロンの記録では、夜遅くまで「青の狼城」に訪問するローラントを除くメンバー5人が残ってました。

この5人の誰かに人狼は体を乗り換えたのです。

モース
シャリス
ランズマン
アノー
ミューラー

訪問初日の夜、サロモンはローラントの部屋を訪ね、
誰かいつもと違う言動をとる人物はいなかったか、聞きにきます。

いなかったと言います。

ローラントは城での出来事を処理するだけで精一杯で、人狼の存在を忘れていました。

次の日、ローラントはワイン醸造所見学でサロモン警部と二手に分かれて、ランズマンとミューラーを尾行します。

その後、ローラントは誰かにワインの樽を落とされて、殺されかかります。

この犯人はやがて判明します。

ローラントを襲ったのはランズマンでした。

ランズマンは実は元ゲシュタポでした。
ワイン醸造所の親方がランズマンを見てこう言います。
「前に貴方を見たことがあります」

その時、「人違いだ、失礼な!」とランズマンはかなり狼狽します。
実は親方とアウシュビッツ収容所で会っていたのでした。

ゲシュタポはナチスの親衛隊である秘密警察です。

どちらにせよ、バレたら大変です。
ランズマンは親方を殺そうとして、
暗がりで間違えてローラントを襲ってしまったのです。

やがて、ランズマンはシユライヒヤー伯爵に指摘され、城の牢屋に入れられます。

恋人のシャリス夫人も、ランズマンが元ゲシュタポと分かると、近寄らなくなりました。

城は何者かによって封鎖され、脱出先を探しに
3手に分かれます。

そんな折り、ワイン蔵でローラントは暗がりで襲われます。
絞め殺されかけます。

あと少しで死ぬ時、モースが現れました。
「騒がしいぞ。どうしたんだ?」
その時、犯人の手が一瞬緩みました。

ローラントは救われましたが、代わりにモースはワイン瓶で殴られて死んでしまいました。

鍵のかかった牢屋にいるランズマンにこの犯行は無理でした。

それからシャリス夫人が襲われ、
ベッドで寝ている時に、
何かに頭をもぎ取られて亡くなりました。

サロモン警部が下男グスタフと探索中に、
石弓が飛んできて、サロモンの腹に刺さりました。

ローラントがランズマンの様子を見に行き、事件を報告すると、
「俺は犯人じゃない!」と言います。


「思い出した、あの部屋にワインの瓶はなかった、これだけ言えば、サロモン警部にはわかるから伝えてくれ!」

しかし、早く出せと悪態をついたので、ローラントは無視して去ります。

サロモンがナチスの残党であるランズマンを許すはずがありません。

実はこのランズマンの一言は、
かなり重大な意味を持っていたとローラントは後で気がつきます。
もっと真剣に聞くべきだったと、後悔します。

翌朝にはランズマンの体はバラバラになっていました。首も胴体から離れていました。
発見者はシユライヒヤー伯爵でした。

ここまでくると、サロモンに言われずとも人狼の仕業としかローラントには思えなくなりました。

サロモンは医者のアノーの応急処置で一命を取り留めましたが、思ったより傷は深くて、
まともに話せる状態ではありません。


グスタフは戻って来ませんでした。

この日は、向かい合った反対側の崖に立っているドイツの銀の狼城でも、
沢山の死者を出していました。

ベッド脇に置かれた水差しの水を飲んで3人が毒殺されたのです。 

たまたま飲んでない者は助かりました。

その後、青の狼城のミューラー教師は、
午餐に紅茶を飲んで間もなく亡くなります。

ポットで同じ物を飲んだはずなのにローラントとアノーは無事でした。
ローラントは透明人間の仕業ではないかと疑います。

それはともかく、

2つの城で使われた毒はイチイの実。

こんな偶然はあり得ないですね。