こんばんは。

稲葉の白兎です。

人狼城の恐怖「探偵編」は、
事件解決のネタが全て揃う材料編です。

これのおかげで、
冷静にドイツ編とフランス編の事件を
検証できます。

フランスとドイツの城と事件は、
ザックリ言うと、「双子のよう」です。

城の形、構造。
日にち。
招待された客たち。
イベント。
客たちの辿る運命。
城側の住人・使用人。

だからといって、
フランス=ドイツ
青の狼城=銀の狼城
ではありません。

両チームとも微妙に違います。

青の狼城には仮面を被った8歳の子供が出て来ましたが、
銀の狼城には、その子に当たるような住人はいません。

出かけた場所も違います。
青の狼城では、ワイン醸造所と鍾乳洞見学がありましたが、
銀の狼城では、車に分乗して出かけたピクニックだけです。

銀の狼城の主人は、最後まで姿を現さず。
最初からいなかったのではないかと招待客から疑われてました。

両方の城とも謎の多い住人たちです。
最初は友好的でした。
しかし、殺人事件が連続するほどに、
非協力的になり、彼らだけで別の部屋に固まって、招待客を見捨てるという無責任な仕打ちをします。

銀の狼城では、ブロッホ刑事を中心に、
一触即発になるほどです。

探偵は、二階堂警視総監の養女。
渡仏をキッカケに、
ドイツにも結局行くことになります。

彼女の協力者たちにより、
両チームのメンバー全員が実在の人物だと判明しました。

ドイツのテオドール・レーゼという若い音楽家以外は、
誰一人として、城から帰ってきた者はいませんでした。

ドイツ観光団の参加者・ブロッホ刑事の上司にあたるルーデンドルフ主任警部が、
探偵の一番の協力者になります。

ちなみにルーデンドルフ警部が協力したのは、
探偵の
「日本とドイツは同盟国でした」の一言でした。

アルザス側は、「アルザス独立サロン」の現理事長が協力します。

同時に足を引っ張る者も現れます。

ドイツ観光団を編成したフォン・フェスト製薬の代表取締役と顧問弁護士です。

それもそのはずです。
探偵は、フォンフェスト製薬こそ、この悲劇のツアーの黒幕・張本人ではないかと仮説を立てました。

銀の狼城の住人にしろ、
青の狼城の住人にしろ、
持ち主の所在は杳として知れませんでした。


招待客を「おもてなし」する時だけのためにその城にいたのです。

観光団のメンバーはランダムに選ばれたのか、
理由あって選ばれたのか?

アルザス独立サロンチームに取り憑いた人狼は
いるのか、いないのか?
取り憑いたとすると、誰に取り憑いていたのか?

城には電気がなく、明かりはすべて燭台。
年代は1965年頃。

解決編は、
驚天動地のトリックが鮮やかな推理で解明されます。

探偵チーム4人は銀の狼城に誘拐という形で招待されます。

彼女の口癖は、
「困難は分割せよ」。

殺害方法と密室構成方法は、分けて考えるべきだと探偵は言います。


いっぺんに起きたと魔法のように見せることが犯人の狙いだからです。

いい例が元ゲシュタポのクロード・ランズマンの牢屋内での密室殺人です。

そう考えると謎が謎でなくなり、
人狼でなくても十分犯行が可能だとわかります。

困難は分割せよ。

探偵ならずとも名言だと思います。