こんばんは。

ミステリ案内人・稲葉のです。

世界七不思議の一つ、
「マリーセレスト号」の乗組員が、全員消失するという話をキッカケに

「人狼城の恐怖」という、これまたギネス級の
消失事件、
殺人事件なんですけども、深掘りをしております。

ローレライロックなどを回るパックツアー参加のドイツ観光団が11人と、

フランスのアルザスロレーヌ地方の使節団7人が
時期を過ぎても1人も戻りませんでした。

2つのグループには、国こそ違いますが、共通項がありました。

どちらも「人狼城」という不気味な名前の城に入城した後、消息を絶ちました。

ドイツ側は「銀の狼城」
フランス側🇫🇷は「青の狼城」。

持ち主はそれぞれ違いますが、2つの城は、
外見はソックリで、国境付近の川を挟んだ崖の上に立っており、対峙しています。

双子の城という触れ込みです。

わかっているとは思いますが、人狼城という城は実在しません。フィクションです。

お話の中で登場するお城です。

4冊で成り立つ超弩級ミステリです。

フランス編の「アルザス独立サロン」という高級会員制クラブの面々が、スポンサーであるシユライヒヤー伯爵の住む「青の狼城」を訪問します。

7人は、サロモン警部を除くと、旧知の間柄です。サロモン警部は会員ではありません。
潜入捜査のため、メンバーの一人、ローラントという青年弁護士と共同戦線を張ります。

もう一人、親交が目的ではない人物がいました。
ミューラー老教師です。
歴史が専門です。

この人は、「ロンギヌスの槍」の研究の第一人者です。
キリストの血がついていると言われる伝説の聖槍です。
ある時期から行方が分からなくなりました。

どうやら「青の狼城」にあるのではないかとミューラーは見当をつけていました。

しかし、シユライヒヤー伯爵からは、真っ向から否定されてしまいました。

ところで、ドイツ側の銀の狼に出かけた観光団メンバーの中に、
フエラグート老教授がいます。

この人は、ミューラーと共に「ロンギヌスの槍」について共同論文を書いていました。

この例の通り、
2つの城の訪問メンバーや事件は、
非常に強い関連性があります。

どちらのグループも同じ年の同じ時期に消息を絶っています。

これは偶然でしょうか?