こんばんわ。

稲葉の白兎です。

サイコパス織田信長のことを昨日ブログに、
書いたら、
新宿のカリスマホスト「信長」さんと、
日本一の納税者・斎藤一人さんの対談本を
発見し、買ってしまいました。

その感想はいずれ‥。



ところで、
名探偵ファイロ・バンスはご存知ですか?

古き良き時代の探偵、

アメリカの推理作家ヴァン・ダインが生み出した
名探偵です。

ヴァン・ダインと言えば、
こないだアガサ・クリスティーの「アクロイド殺し」を原作とした、
三谷幸喜脚本の楽しい推理ドラマが放映されましたが、

その作品のフェアプレイの有無を巡って、
ヴァン・ダインが、
クリスティーの作品に大いに憤慨し、
大論争を起こしました。

読み終えた瞬間、
「インチキだ!!」
と叫んだらしいです。

インチキとはあんまりですが、

フェアプレー精神に反すると、彼は主張します。

そこが、本格推理小説の厄介なところです。

整合性を要求される特殊な文学です。

読者と作者の間には、
暗黙のルールが存在する、と。

犯人当てに関してです。

推理小説=犯人当て小説。

何よりルールを重んじる彼は、
ヴァン・ダインの二十則というのを作成。

例えば、

「犯人は最初の方から、
最低でも、三分の一よりは前から登場していなくはならない」

つまり、
早く出してお披露目しとけ!

後からノコノコ現れた人を犯人にしたら、
シラケるだろう
空気読めーー!

例えば、

「犯人は、物語の中で、重要な人物、資格を持った人でなければならない」

女中や通行人を犯人にしてはならない、ということ。

それから、
推理の理由が、

「偶然、占い、直感、はダメ。」

論理的に推理しろや、ということ。

だからといって、指紋が検出されたから、というつまらなさはダメ。

‥といった具合で、

別に圧力団体ではありません。(笑)

無視しちゃってる人もいます。
それを逆手にウラをかくという手もあります。

要は、探偵が独創的に推理して、
皆が、うわー、
気づけへんかった〜

完敗です!

というのが理想なんですね。
そのための作家魂。
暗黙のルール。

高木彬光の
推理作家協会賞を受賞した「能面殺人事件」に出てくる自称探偵さんは、
「日本のファイロ・バンス」と
自分で言っちゃってるイタイ人です(笑)。

まあ、エルキュール・ポワロにしろ、明智小五郎にしろ、
探偵というものは、そのくらいの自負心は普通に持ってますよね?

ヴァン・ダインの作品に出てくる名探偵ファイロ・バンスは、
典型的な安楽椅子タイプ。
しかも、やたらにペダンチックな蘊蓄タレ。

頭、いいんでしょうけどね。

名乗っても、彼ならバチは当たらない?

というのも、高木彬光氏自身が、
この「僧正」や「グリーン家」を世に送り出した巨匠ヴァン・ダインを完全に超えたからです。

ヴァン・ダインの発表した作品は
たったの12作品。
しかも、後期の6冊は、駄作。

彼に限ったことではありませんが。

高木彬光は、作品数でも、内容でも先人を
凌駕しています。

頭の良さがハンパない。
それは、一冊でも読めばわかりますよ。

作家以外にいくつもの顔を持っています。

◎占い師  
‥コレのお陰で作家になることを決意したのです。
◎実業家
◎大学教授
◎弁護人(法廷に立ちました)