こんばんは。

松本清張ミステリ短編には、かなり、男女の愛のもつれがあります。

歴史でなければ、それ以外は全部(笑)。


「記念に」以外でも、年下の男と年上の女の交際の話はあります。

その名もズバリ
「年下の男」。

キャンディーズのヒット曲か!

清張さんの時代は、年下の男はレアケースだったんでしょうね。

その逆に「月」は、
男がかなり年上で、師弟関係にあたります。
老学者と、それを尊敬する女学生。

愛は憎しみに
希望は絶望に、という極端な展開ですが。
結末の意外性は、「月」のほうに軍配が上がります。
タイトルの意味も、
「月」という字の字体の印象から始まったという。
不安定な印象?
短編ですが、ずいぶんと抽象的なタイトルです。

タイトルと内容が一致してないので、
ともすると、どちらかを忘れてしまいがち。

ということで、漢字一文字の松本清張の短編は、
侮れない!!

面白かったのは
「顔」「草」「山」。
「点」というのもありましたが。

「顔」は、「声」というメジャー作品とダブりがちですが、私的には、" 顔 "
のほうが面白かったです。

俳優が主人公ですが、
成功、つまり売れることは必ずしも喜ぶべきことではない。

なぜなら脛に傷もつ過去から、顔がバレたら困るというジレンマがありました。

ほかに「草」。

中盤まで読んでも、
タイトルの意味がサッパリ分からない!!

ですが、これは隠れた傑作です。
平凡なタイトルからは想像もつきません。

草という字は平凡ですが、
中身は手強い。

実は内容に合った具体的なタイトルでした。


「紐」という意味深のタイトル作品もありますが、
大したことなかったです。

要は、あっけない一文字のタイトルだと侮ると、
痛い目にあう、
というのは、ウソで、

意外と面白い作品もあるということで、
シメます。

私は、タイトルは普通に四文字熟語が好きです。

迷走地図
雑草群落
夜光階段
犯罪広告
聖獣配列

あ、熟語ではないですね。
造語です。