こんばんは。

昨日紹介した名刺ゲームは、

名前の通り、

それしかタイトルのつけようがない作品でした。

途中で、ゲームとは言えなくなってくるので、
ギリギリ、ですね。
かなり。

意表はついていたと思います。

ただ、6枚の名刺に、5人分の男女ですが、

これ、当たらないと、意味がないという、
最大の弱点が。

だから、犯人は異様に親切なのでした。


キッチリ思い出してもらうゲームなのです。


当ててもらいたい。


最初に外されると困るのは、仕掛けた側ですね。

このストーリーに出てくる劇中劇ともいうべき、
テレビ番組ですが、

ふと、某テレビ局の深夜番組「進む!電波少年」を思い出してしまいました。

あの番組で、むちゃブリ体験やらされて、
それで、人気者になったタレントは数知れず。

世界横断ヒッチハイクをやり始めた頃、たまたま見たら、やっぱりクセになってしまいました。

恐らく、そのプロデューサーは、大物として、
局内を闊歩したはずです。

原作者は、鈴木おさむ氏。
初対面です(笑)。
名前も初めて。

人狼ゲーム小説のついでに手を出した小説でした。

ゲームだけに関して言えば、はるかに人狼のほうが上でしたね。
なにしろ、こちらは本家本元の「ザ・ゲーム」ですから。

タイトルは、
人狼ゲーム「ラバーズ」と、

人狼ゲーム「マッドランド」の二冊。

それぞれシリーズ5作と6作めに当たります。 

シリーズと言っても、ゲームをやる人間たちは毎回違う人。

第1作だけ、1番目に読めば、
2、3、4に関しては、大同小異で読む順番は特に問題なし。

初回1作は村人目線、2作目が人狼目線から描かれています。

川上亮のこの小説は5作目まで全て映画化。


ラバーズは恋人。
人狼ゲームの役の一つです。

マッドランド=狂人の村

狂人も、人狼ゲームの役の一つ。

二つとも、参加人数が12人以上でないと、あまり出てこない上級な役。

そして、勝つのが難しい役。

人狼ゲームの役職の中には、人狼にも村人にも属さない第3陣営というのが、しばしば存在します。

「狐」「妖狐」という役がそれに当たりますが、
ゲーム終了時、つまり村人か人狼か勝敗がついた時に生き残っていたら、単独勝利。

これは村人にとってはもちろん、人狼サイドにとっても、恐るべき存在です。

全部「狐」に持ってかれるのですから。

「恋人」にしろ、
「狂人」にしろ、
この「狐」という役に似た性質を帯びています。
複雑な役です。

恋人は2人1組で、2人とも生き残れば単独勝利。

狂人は、人狼陣営だけど、人狼サイドからは狂人が誰か分からず、占い師の判定には、村人と出ます。

その難しい役を主題にして、

最初から読者を困惑させ、引きつけています。

サプライズは、2作とも最高でした。

矢野龍王「左90度に斜めの三角◀︎」は、いささか不完全燃焼でしたので、
ちょっとスッキリしました(笑)


シリーズも五作目となると、どんでん返しや、裏技が必要。

ゲームですから、演じる人間はある種ロボットですね。