こんばんは。
世の中には、人生を好転させる、さまざまな法則がありますね。
先日のブログで、
アメリカの本格推理作家・故エラリー・クイーンのお話を、ほんの少しだけしました。
このブログのメインテーマ、松本清張の憧れの作家で、
来日の際は、二人は対面し、あの清張氏が珍しく手放しではしゃいだとか。
このクイーン氏の代表作は何作かありますけども、私がおススメするのは、
ただの一冊です。
「Yの悲劇」
「Xの悲劇」も世間では代表作の呼び声高いのですが、
さまざまな理由から、
「Y」だけ、まず読めばいいのではないでしょうか。
このブログの読者は、特に本格物好きではないことを想定しますと、Yの方が馴染みやすいです。
「犬神家の一族」の雰囲気に似てると言えば、とっつきやすくなりますよね。
Xエックスは、カタカナアレルギーの人には苦しいです。
Yの方が日本人向きです。
Yは、エラリークイーンの代表作のみならず、本格推理小説の金字塔のような作品です。
タイトルからして、カッコいいと思いませんか?
テレビで連ドラ化されました。舞台を日本にアレンジしたのです。
70年代後半、石坂浩二主演です。
土曜日の夜9時、6回連続で。
映画・犬神家も金田一耕助は石坂浩二でした。
そうそう、スマートの法則。
よく紙に書いた目標は達成しやすいと言います。
特に、数字を使ったほうがより達成しやすいそうです。
その項目を英語にした頭文字を取ったものがこれです。
S‥具体的であること
M‥計測可能であること
A‥同意できてること
R‥現実的であること
T‥明確な期日があること
この5つの項目に数字を使うことです。例えば、ひと月で5キロ痩せる、とか。
さて、「Yの悲劇」は、
後半戦、
Yという人が、実在の登場人物を使って、ある推理小説の筋書きを作っていたことが探偵によって発覚します。
その筋書きの小説の中の犯人はYです。
けれども、飽きたのか、忘れたのか、お蔵入りとなりました。
Y氏は、ニューヨークの大富豪ハッター家の世帯主です。
彼は事件が起こる何ヶ月も前に、失踪、自殺しているのです。
で、この小説の筋書きとソックリな事件がそのYの家で起こります。
誰かが、筋書きを手に入れ、実行しているのです。
筋書には、Yがヘマをして手がかりを残し、それを元に探偵が犯人はYしかいないと、決定できるところまで書かれていました。
Yの筋書で抜けていたのは、
スマートの法則で言うと、「期日」だけです。
本人にとって今さら不本意ですが、書いたものが「実現」したのです。
筋書きにない部分、
それを犯人は、どう処理するのか、
この結末が
「Yの悲劇」と命名された所以ですね。