こんばんは。
手帳シーズンです。
最近は、黒革のビジネスビジネスした、殺風景な手帳だけでなく、
「書くと、夢が叶う」系の
自己啓発系の
手帳が、ブワーッと増えました。
値段も高く、分厚く、表紙がカラフル。
そして、そのビジネス作家が中身をデザイン・編集したものも沢山の種類が出ています。
冒頭の「ダヤン」の手帳は、
絵が可愛い、ダヤンが好き、
ではありません。
そんなデザインや表紙はどうでもよくて
単純に薄いから。
それと電車の路線図が載ってるからなんです。
地下鉄の路線図じゃなく、JRの、というのがミソです。
これは、なかなか無いんですよ。
私は結構、電車で出かけるので、すごく助かります。
目標を書く欄があったり、新月満月🌙が載ってたりする、いわゆる自己啓発系の手帳は
持ち歩くのに適さないんですよ。
なにしろ、重い。
私は常に鞄に本とか水とか入れて持ち歩くので、手帳の重さは命取り。
ビニールのカバーがいけないんですかね。
ほんと、重いっす。
じゃあ、家用にすれば、
って説もごもっともですが、
手帳が複数あるの、めんどくさいです。
ノートもそう。
どのノートに書いたっけ?
とメモを捜すのがそもそも大変になります。
いいのが見つかってホント、ラッキー!
そんな私の手帳などはどうでもよくて、
お題は「夢を叶える手帳」。
よく、夢を書くと叶うとか聞きません?
昨日の続きでいうと、
アメリカ発のミステリー「Yの悲劇」ですよ。
イニシャルY氏は、ある人物のせいで、ノイローゼになってしまいます。
Yさんは、そのノイローゼを和らげるために、
自分を追い詰めた人物を殺す推理小説のプロットを書き上げました。
家族に、本を出版して生活している人物がいたので、その人物に会社を紹介してもらって、完成した作品を持ち込む予定でした。
名前は適当に、全然違うものを当てはめるのです。
そして、その小説の犯人をイニシャルYで書いてました。
でも、忘れたか、飽きたか、
Yさんは、ついぞ書き上げることがありませんでした。
そして、失踪。
やがて、Y氏とおぼしき溺死体があがりました。
遺書付きです。
そして、Y氏の想像つかないことが‥。
誰かが、そのプロットを手に入れて、その通りに犯罪の実行を始めたのです。
Yは科学者でした。
専用の実験室があり、その実験室から毒物がすべて入手可能でした。
実行の動機はわかりません。
不思議なのは、
小説の筋書きどおりに細部まで忠実に実行していることです。
単に小説のターゲットを消せさえすればいい話ではないのです。
指定された薬品、道具、シチュエーション。
どうも犯人は筋書きの通りにやらないと気が済まないようでした。
犯人をYに仕立てるつもりもないのに、です。
その小説の筋書きがあること自体、誰も知らないのですから。
とにかく、大事なのは、誰かが、
Yの願いを、叶えたのです。
原稿用紙に書いたから、実現したのです。
横溝正史「八つ墓村」の久野先生も、
「叶ったらいいなぁ」と
半ば空想を、楽しんでいたのです。
すべてにルーズな久野先生は、
その八つ墓村の対になる村人リスト表を
うっかり落として、悪い人に拾われます。
拾った瞬間に悪い人になったのかも。
悪い人は、久野先生の空想の世界をすっかり理解します。
狭い人間関係の八つ墓村ですから、動機を見破るのは簡単でした。
新しく村にやってきた新井医師に患者を奪われて腐っているのを知らない人はいません。
医師は村に2人しかおらず、
当然、項目は、久野と新井です。
本意にせよ、不本意にせよ、
忘れた頃に、
紙に書いたものは、
具現化するのでしょうか?(笑)


