こんばんは。
東京で暮らす、平凡な青年・寺田辰弥の元へ
突如知らない人から八つ墓村に帰るように要請が来たかと思いきや、
かたや、帰ってはならぬ!
帰ると八つ墓村は血の雨が降る
と嫌がらせのハガキが。
もちろん、ハガキの文面は気になるけど、帰らないわけにはいきません。
帰ると言っても、辰弥は八つ墓村とは、何の縁もゆかりもないはず‥。
でも、弁護士によると、今、八つ墓村で指折りの資産家・多治見家はピンチだから、是非、後継として、今の多治見家当主のところへ来て欲しいとのことでした。
しかも、そのために、わざわざ祖父と名乗る、
人の良さそうな老人が上京してきたのです。
老人は、「辰弥、久し振りだなあ。大きくなったなぁ、」と涙を流します。
辰弥が呆気にとられてると、突然ゴホゴホと発作を起こし、血を吐いて死にます。
多治見家というのは、落ち武者伝説の八つ墓村の代表格の庄屋です。落ち武者の呪いは健在で、何代か後の多治見家の当主が突如、人妻に想いを寄せて監禁し、逃げたと知るや、怒り狂って、村人たち32人を虐殺。
結局、犯人の多治見要蔵は、捕まらないまま行方不明になりました。
辰弥はその人妻の子供というわけです。
人殺しの子供ということで、村に帰ると、
まだ事件のことをを生々しく覚えている村人に何をされるかわからない、
覚悟の帰郷となります。
今の当主は病弱で明日をも知れぬ命だから
一刻も早く財産を継がせるために、辰弥の祖母に当たる双子の老婆の要請で、代理人に選ばれた森家の未亡人が辰弥を迎えに来ます。
いやでもこうして、八つ墓村に行かざるを得なくなります。
とにかく、8という数字にご注目あれです。
八つ墓村の八は、尼子の郎党である落ち武者の数。最初は優しかった村人も、褒賞に目が眩んで8人を虐殺。
数代下って、村人の代表格・多治見家の当主が発狂し、老若男女32人を虐殺。32は8の倍数。
これぞ、八つ墓村のたたりじゃ〜〜
そして双子の老婆。多治見家の総本山。
本編では、つまり、辰弥が八つ墓村入りしてから、またしても、殺人が次から次へと起こります。その中には明らかな毒殺による無差別殺人がありました。
八つ墓村のたたり?
いいえ。
たたりに見せかけた、冷静沈着な犯人の計画殺人です。
犯人の狙いは、恨みでも呪いでもない、
財産でした。💰
逆に、
財産目当てかと思われた、同じく双子の老人が出てくる「三角館の恐怖」の
犯人の真の動機は、
財産ではありませんでした。
犯人は、ぜんぜーん、お金に興味がなかったのです。