こんばんは。
エレベータ密室殺人のトリックは
わかりましたか?
密室トリックの考え方としては、
犯人は、部屋にいたのか、いなかったのか?
この場合、部屋はエレベータになるわけです。
エレベータに乗ってやったのか、否か、それが問題です。
入るのが難しい上に、出るのも難しい。
あるいは、ドアが閉まる瞬間、ナイフを投げたのか?
これはダメです。
ナイフの角度で、それはわかります。
正面からのものではありません。
ナイフは老人の肩先に刺さっていました。
自殺でもありません。
これもナイフの角度でそれは不可能だからです。
明智は、この密室トリックを見破りました。
そして、犯人の心理に迫りました。
こんな密室を作ってまで新しい遺言状の履行を阻止するのは、
一刻の猶予もならない、犯人の必死さが伝わると言うのです。
健作が死ぬと、遺言状の内容がどう変わるか?
流れを見ましょう。流れがすべてなのです。
健作はあと一週間の命で、そのままいくと、弟に全財産が行くことになってました。
康造に全部→健作に全部→半分に分ける→死ぬ→健作側に全部
健作は、双子の長生き競争の敗者になると確定してました。
若い時、酒もタバコも運動もやって、好きなことを沢山して、寿命を縮めた健作でした。今さら、心臓が悪くなっても後の祭り。
それに引き換え、万事に用心深い双子の弟の康造は、体に悪いことは一切やらず、結婚もせず、
長生きレースは99%の勝利をつかんでいました。
それが、誰かに命を奪われたために、すべての権利は兄・健作に。
ここで、誰もが予想しなかったことが起きます。
犯人に
とってもです。
健作は、弟の遺族にも半分あげることにするというのです。前の晩、同じ申し出を康造にほぼ断られたにもかかわらずです。
健作の家族は反対します。棚からぼた餅でいいじゃないか、と。今さら何をバカなことを。
逆に光明を見出したのは、康造の遺族たち。
義父よりも人格者だと。
しかし、この財産分与は宙に浮きます。
明智が、延期するように要請したからです。
なぜなら、康造を殺した犯人は、健作に財産を独り占めしてもらいたいのではないか、ということ。
最初、おとなしく明智の指示に従っていた健作でしたが、康造の養子・良助に、心変わりをなじられ、さらに長男の情けなさ全開のトークにキレてしまいました。
「誰にもやらん!」だったら、よっぽどよかったです。ホントに。
自分の誠実さを示すために、その場で断固、ハンコを押すというのです。
森川弁護士を深夜呼びつけ、3階の部屋から下にエレベータで移動します。その乗り物の中で何者かによって、殺害されました。
財産は兄側に全部か?
明智が先手を打って、健作の新しい遺言状は無事でした。改めて、康造側の遺族に財産の半分が分与されるという遺言状を発行すると宣言します。
そして、その遺言状が一階のどこそこの引き出しにしまうところを家族全員に見せます。
犯人は、その遺言状を盗まないと、康造側に半分いってしまいます。
これが、ラストチャンスだ。
明智のメッセージは犯人に届きます。
その晩、ワザと明智は違うことを言って、住人たちを深夜、一同に集めます。
明智はワナを、張ります。
つまり、皆が食堂を見張ってる隙に、犯人だけは、遺言状をしまってある部屋の引き出しを目指すわけです。
ここのところが、スリル200パーセント。
一体、誰が、ワナにかかって取り押さえられてしまうのか?
明智には、取り押さえる前から犯人がわかっていました。
前のブログに書いた、康造老人の金庫を狙った小銭泥棒騒ぎを覚えていますか?
明智は金庫を調べました。
すると、お札の中に小さな「k」という文字が書き込まれているのを発見します。
康造のイニシャルはKです。
つまり、康造は婿の鳩野芳雄のアドバイスに従って、犯人探しの書き込みをしたのです。
やがて、小銭泥棒は明智のところへ自首してきました。そして、こんな殺人ばかりの恐ろしい家は沢山だから、出て行きたいと。断じて自分は殺人に関与していない。
この人物は、最後の捕り物に参加せず出て行きました。
誰が犯人か?
情けないことに、予想も想像もできず、ひたすらドキドキ💓してました。
ほんとに誰が犯人か、まったくわかりませんでした。すごく意外なのか、ああ、やっぱりなのか?