こんばんは。

昨日から江戸川乱歩の異色作、
まるで松本清張のような社会派推理小説?
「十字路」について語っております。

運命の十字路です。

たまたま犯した殺人隠蔽のために、二人の男女は一人はアリバイ作り、一人は死体遺棄に出かけます。
そして、伊勢省吾の運転する車が接触事故。
あってはならない事故を起こしてしまいました。

そして、わずか5分ほど、席を外している間に、
見知らぬ人が、フラフラ車内に入り込みます。

てか、何でカギかけなかった?

ところで質問です。
死体を積んだ車が、交差点?で事故を起こし、
取調の最中に、他人が車内に乗り込み、
帰ってきた男は気づかずに再出発。
その間に乗り込んだ男が絶命。

この確率って、どのくらいでしょうか?

運命的とは思ったものの、あまりにも、
犯人、運が悪すぎないか?
計画は完璧に近かったのに。

一緒にその男性も死体遺棄したせいで、肉親が私立探偵を頼んで捜索。
目撃情報など集めれば、優秀な探偵が、いずれ、失踪時、伊勢の車が事故を起こしたことを突き止めるはず。

運の悪さは、それだけじゃなく、石切場で棄てるとこ、たまたま見てた人間がいたんですね。
伊勢はつゆ知らないで東京に戻ります。

最後のネタはお楽しみですが、

ホント、運が悪すぎます。

この話は、小学生の時、ポプラ社シリーズで読みましたが、運命の交差点以降のシーンを、最低、三回は読み直しました。
だから、覚えていられた、というのもあります。
大人版・十字路も読みましたが内容は大差なしです。

サスペンスは乱歩の中では、大きいです。
怪人も、サーカスも、復讐も、出てこない、
乱歩アイテム極小の作品だと思いますが、いかがでしょうか。