こんばんは。
いつもありがとうございます。
松本清張のドラマが、時代を超えても
もてはやされるのはナゼか?
それは、人間ドラマを追求しているから?
普遍の人間性を、描いているから?
どんな人間でも、善人でない部分があり、
それを剥き出しに描いているから?
今日は、そんな小難しいハナシはやめといて、
それと真逆なもう一人の巨匠・
江戸川乱歩の話をしようと思います。
リアルでない、おとぎ話的な、
怪奇、ロマン、幻想、耽美。
それが乱歩世界。
それが証拠に
イケメンという、現在よりかは、
その種類が少なかったであろう時代に
「美青年」「美少年」というフレーズが頻繁に出てきます。
ポプラ社のシリーズでそれが顕著な作品は
「大暗室」。
2人の美青年が登場し、生涯のライバル。
美女は出てこないのか?
いや、美女も負けてはいないのですが、乱歩でなくても美女を出すのは、小説では常套手段過ぎて、インパクトは少ないです。
とにかく乱歩の作品には、
病的なくらい、美青年がよく登場します。
「暗黒星」「吸血鬼」「地獄の道化師」‥‥
美青年とくれば、同性愛。
オトナ用のみの作品で
「孤島の鬼」が。
その濫用がすごい。主役が美青年でないと成り立たない話。
さて、人気のほどはわかりませんが
私の大好きな作品に「影男」があります。
「影男」は美青年か?
美青年とハッキリとは言ってなかった。
ややハンサム程度?
話が進むにつれ、自称「影男」という主人公のルックスが、よくわからなくなってくるのです。
というのも、あまりにも、そのキャラクターが独特で、器用で、性格も悪くないから。
犯罪者ですが。
ユスリ専門の、れっきとした犯罪者ですが、
アニメのルパン三世のように、憎めないところがあるのです。
時に、かわいそうな少女を救ったり、人助けみたいなことをたまにするので、ある種のヒーローなのです。
そのアタマの良さ、変幻自在の柔軟な思考力に、
この人のルックスは、並?かと思うほど、重要性がない。
美女に変装したので、元のカオは悪くないはず。
奇想天外なエピソード、
本格殺人、影男に負けないキャラのライバル、友人たち。
もし、この小説に弱点があるとしたら、
影男が美青年かどうかがハッキリしてないところにあるような気がします。
「影男」はいくつもの名前を持っています。
場面に応じて使い分けしてます。
今ハヤリの、資格コレクターか、とツッコミたくなるほど、色々な顔を持っています。
歳は30くらい?
ルックスが、身長が、イマイチわからない。