こんばんは。

今晩も読んでいただきありがとうございます。

昨日、甲子園は三回戦が面白い、と言いましたが、今日の三回戦もそれが現実になってしまいました。

大阪桐蔭vs仙台育英の超好カードを筆頭に 

前橋育英vs花咲徳栄の関東強豪対決
広陵vs聖光学院‥

準々決勝でもここまでのカードはないでしょう。

その組み合わせに負けず劣らず、試合も壮烈でした。
盛岡大付vs済美には、ぶっ飛んでしまいました。
8回で済美が1点リードで、席を外しました。それも、8回の攻防しか見てないので、このまま済美が勝つと思いました。
そして、次の試合が中盤イニングに差し掛かったと思われる頃、再び見たらまだ試合中ではありませんか。しかも8ー7でなぜか盛岡のほうがリードしていました。つまり延長戦。
結局12ー7というスコアでしたが、満塁ホームランが両チームから出たとのこと。
長いこと、高校野球を見てきましたが、両チームから満塁弾が出たなんて初めて聞きました。


それと大阪桐蔭vs仙台育英。

よく甲子園には魔物が住んでると言います。
"魔物"は、たとえ、なんですが。
99%勝った試合のはずが、些細な油断、スキから勝利の女神に見放されて信じられない敗戦を期すといったもの。
甲子園「ありえないシリーズ」です。

魔物の存在を、決定づけたのが、オカルトじゃないですよ、かの有名な  星稜vs箕島の試合なんじゃないかと。
ポイントだけ言うと、星稜の勝利イニングで2死走者なしというところで、
平凡なファウルフライが。
どういうわけかライトか一塁手がそれをエラーし、試合終了にできませんでした。結局、箕島が勝ってしまいました。そのビデオがスローモーションで見ると実に不思議で、エラーした野手は、よく見ると草に足を絡め取られているんですよ。
ホラーっぽいですよね。
この試合、延長18回に及んだので、屈指の名勝負として甲子園にその名を刻まれております。

勝利目前で、この星稜のように、「イタイ」ミスをして、ドン底に突き落とされた学校は後を絶たず、関係者は声をひそめて「甲子園には魔物が棲んでいる」という伝説が広まりました。
まぁ、言ってみれば、戒めなんですけど。

勝ちを意識した瞬間に、こういうのはよくあることです。
ガッツポーズは、勝利が本当に確定し、試合終了のサイレンを聴いてからでも遅くはないのです。

さて、その大阪桐蔭。
桐蔭1点リードの最終回。負けてる育英が2死からヒットランナーが出ます。次にフォアボール。
アナウンサーは、「サヨナラのランナーが出ました」、なんて言っているけど、まったくの社交辞令。その語気には何の説得力もなく、形だけ。
「かえって桐蔭は、守り易くなりましたね」なんて言ってる始末。
誰もが、仙台育英すら敗北を信じていました。
追い込まれているのに、ヘラヘラ笑ったりしています。
そして、バッターは平凡なゴロを打って万事休す。
遊撃手から補給してアウトにした一塁手がガッツポーズをして、中央に駆け寄ろうとした時、思いがけないことが!!

審判が、セーフと判定。
手を地面に平行にしているのです。

一塁手の足がベースから離れていたのです。

試合終了と勘違いして、離れたのではなく、最初からベースから離れていてセーフだったのです。

一塁手は、恥をかいただけで済めばよかったのですが‥‥
これで満塁。一気にピンチです。

最悪でも、1点の失点で
まだ桐蔭にチャンスはあったはずですが、
なんと、バッターは、カキーンと快音を轟かせ、その打球の方向は、明らかにセンター越え。
2人、悠々と帰れたのは明白でした。

まさかの場面で、まさかの長打でした。

無論、そのバッターのバッティングこそMVPでしょうが、あの一塁手のプレーが明暗を分けたのだと思います。
勝ち急いだ?
久々に"魔物"を見させていただきました。

満塁弾の大物伝説に魔物伝説。