”あきらめるより、絶望せよ”

 

『ツァラトゥストラはこう言った』の中の言葉。

(第4部「ましな人間について」より)

 

 

あきらめるより、絶望せよ。

 

その通り、なんだよな。

あきらめるだけじゃ、生きてしまう。

 

飲んだくれ、連続飲酒に生きる人も、

あきらめた人だと思う。

 

ゾラの『居酒屋』、小説は読んでいないけど、映画で見た。

痛々しいリアリズム。

その主人公ていどに、私もがんばったんだよ。

そしてその主人公のように、

私もアルコール依存症になったんだよ。

 

『自転車泥棒』の父親は、私のことだ。

情けないといえば、これほど情けないことはない。

惨めと言えば、これほど惨めなことはない。

あの映画の息子は、生涯、

父親をかばって、貧乏を憎むだろう。

 

『市民ケーン』は、貧乏を悲しみながら、

あきらめなかった。

新聞王として社会的に成功したけど、

Rose bud

は、ケーンの悲しみだ。

誰にも知られず、

火にくべられて燃え去る悲しみ。

 

絶望は、死に至る病だと、

キルケゴールも言っている。

 

あきらめてはダメだ。

絶望しなければならない。