「人類はなぜ短期間で進化できたのか ラマルク説で読み解く」
杉晴夫氏著
地球に生物が誕生しておよそ40億年。
だが、現生人類の誕生からは、まだ20万年しかたっていない。
一日に換算すると、わずか5秒の間に、人類は火を使い、文明を築き、高度に発達した現代社会を創りだしたことになる。
なぜこれほどまでに早く、人類は進化できたのか。
近年、見直しの機運も出てきたラマルク説をもとに解き明かす。
進化論と言えば、この人ダーウィン。
ダーウィンは「自然淘汰説」によって生物が進化することを唱えた方ですね。
(分り易く言えば、キリンの祖先には首が長い、短いという個体がいて、生存に適していた【この場合首が長いキリン】個体の遺伝が受け継がれ、結果キリンの首は長くなった、っていう感じ。)
そのダーウィンとは全く違ったアプローチで生物の進化を説明しようとしたのが「ラマルク」さんです。
彼の唱えた説は「用不用説」というものです。
簡単にいうと、個体が自らの生存に適した獲得形態(ダーウィンが唱えた自然淘汰は先天的なものに対し、こっちは後天的なもの)が子孫に遺伝的特徴として受け継がれていくという説です。
例:モグラは地中で生きる事が常なので「目の機能が著しく退化」ていった、またキリンであればラマルク曰く「高い木の葉っぱを食べようと首を伸ばす動作を日常的にしてきた結果、キリンの首は長くなり、その獲得形態が子孫に受け継がれてキリンの首は長くなった」という事らしいです。
この本を読んで面白かった点は、
1.動物の家畜化は種によってわずか50年で出来てしまい、家畜化に応じてその種の見かけ(個体のルックス)も変わってくる。
言わずもがな、人間の友、ワンちゃんの祖先は元々はオオカミであります。
色々な見解があるかとは思いますが、人間が犬を家畜化したのは約1万年前と考えられているようです。
多分、当初犬の子孫はオオカミに似て、人間に敵愾心剥き出しだったと思いますが果たしてそれがどのように家畜化されてきたのか?について面白い話が載っていました。
その話は何かというと・・・
野生の狐は商業的な目的の為(毛皮)に飼育されているようですが、基本的に狐は人間に対して警戒心と敵愾心を表すものですが、一部の狐には人間に対して友好的な個体もいるようです。
そんな友好的な個体同士をくっつけて子孫を作っていくとやがてその子孫たちは人間に対してそれほど敵愾心や警戒心を表さなくなるそうです。
つまり家畜化に成功するという話です、それもその家畜化にはわずか50年という時間があれば十分だという事だそうです。(50代目の個体の85%がフレンドリーになるとか)
それも家畜化に成功した狐たちの毛色、毛の縮れ方、尾っぽの形が変わるそうで・・・
これも、個体が後天的に獲得した遺伝【家畜化という特徴】を子孫に伝えていく事が、つまりラマルク説が証明できると考えられる証拠だそうです。
2.人間っていう個体は基本的に「伝統的生活を維持する」を求める種である。特に外界と隔離
された人間社会の場合。
人間の祖先はアフリカで生まれ、そこから世界に広がっていたと考えられているわけですが・・・
世界の四大文明は独自の文明を築いてきたのはともかく、オーストラリアの先住民アボリジニーは英国人が初めて彼らと会った18世紀の時点で原始的な生活をしていた訳ですよね。
弓矢の存在さえ知らなかったようですから・・・アボリジニーはw
勿論、隔離された人間社会は「ユニークな文化や社会」を作り上げる訳ですが、基本的に自分たちが創りあげた社会的常識、文化、制度を大事にするわけです。
つまり、自分たちの生活が「これは快適!」って感じると、その生活レベルを無理して生活レベルを上げようとしない、または既に存在している社会的常識、伝統等をそのまま保てば良いじゃんっていう話になる訳です。
ともすると、人間ってその生活レベルや社会構造、社会通念を壊すような人間が出てくると排除する事さえあるわけですww
面白いもので、これは文明が発達したヨーロッパでも宗教がそんな役割を果たしました。
皆さんご存知のように天動説(地球が宇宙の真ん中だよ!)が一般的だった当時に地動説(太陽が中心だぉ!)を唱えたガリレオは迫害されましたw
まさに「出る杭は打たれる」的なwww
まあ、社会って常識を受け入れて生きていくと非常に生きやすいけれど、一方でそれは思考の停止や、社会に埋没しがちになり、物事の多角性を見失いがちになるという話ですよねぇ~~
3.ラマルク説的に言うと人間の更なる進歩には天才達が欠かせない。
ラマルク説は端的にいうと「生物個体に内在する力や意志等で後天的な変化(進化?)」を遂げる、という事なので、筆者曰く比較的安住しやすい人間と言う種が変化を遂げるには「天才たちの存在」が必要不可欠という事らしいです。
まあ、これも一理ある感じしますよね。
例えば、飛行機。
これって最初考えた人は当時相当「キチ〇イ」と指差されたと思いますよ、ええ。
で、この本を読んで知ったのですが、飛行機を発明したのはライト兄弟ではなく日本人だったみたいですよ!!!
その名も「二宮忠八」
詳細はwiki等に載っていますし、この本で説明されております。
彼をはじめとする天才たちがいることによって、ともすると閉塞的になりがちな人間社会、文明は発達、進歩してきたのでは~?とこの本を読んで思いました。
閉塞した日本社会にも天才達の登場が待たれますね・・・・
是非、ご一読を!!
予想以上に長くなったwwwwww
杉晴夫氏著
地球に生物が誕生しておよそ40億年。
だが、現生人類の誕生からは、まだ20万年しかたっていない。
一日に換算すると、わずか5秒の間に、人類は火を使い、文明を築き、高度に発達した現代社会を創りだしたことになる。
なぜこれほどまでに早く、人類は進化できたのか。
近年、見直しの機運も出てきたラマルク説をもとに解き明かす。
進化論と言えば、この人ダーウィン。
ダーウィンは「自然淘汰説」によって生物が進化することを唱えた方ですね。
(分り易く言えば、キリンの祖先には首が長い、短いという個体がいて、生存に適していた【この場合首が長いキリン】個体の遺伝が受け継がれ、結果キリンの首は長くなった、っていう感じ。)
そのダーウィンとは全く違ったアプローチで生物の進化を説明しようとしたのが「ラマルク」さんです。
彼の唱えた説は「用不用説」というものです。
簡単にいうと、個体が自らの生存に適した獲得形態(ダーウィンが唱えた自然淘汰は先天的なものに対し、こっちは後天的なもの)が子孫に遺伝的特徴として受け継がれていくという説です。
例:モグラは地中で生きる事が常なので「目の機能が著しく退化」ていった、またキリンであればラマルク曰く「高い木の葉っぱを食べようと首を伸ばす動作を日常的にしてきた結果、キリンの首は長くなり、その獲得形態が子孫に受け継がれてキリンの首は長くなった」という事らしいです。
この本を読んで面白かった点は、
1.動物の家畜化は種によってわずか50年で出来てしまい、家畜化に応じてその種の見かけ(個体のルックス)も変わってくる。
言わずもがな、人間の友、ワンちゃんの祖先は元々はオオカミであります。
色々な見解があるかとは思いますが、人間が犬を家畜化したのは約1万年前と考えられているようです。
多分、当初犬の子孫はオオカミに似て、人間に敵愾心剥き出しだったと思いますが果たしてそれがどのように家畜化されてきたのか?について面白い話が載っていました。
その話は何かというと・・・
野生の狐は商業的な目的の為(毛皮)に飼育されているようですが、基本的に狐は人間に対して警戒心と敵愾心を表すものですが、一部の狐には人間に対して友好的な個体もいるようです。
そんな友好的な個体同士をくっつけて子孫を作っていくとやがてその子孫たちは人間に対してそれほど敵愾心や警戒心を表さなくなるそうです。
つまり家畜化に成功するという話です、それもその家畜化にはわずか50年という時間があれば十分だという事だそうです。(50代目の個体の85%がフレンドリーになるとか)
それも家畜化に成功した狐たちの毛色、毛の縮れ方、尾っぽの形が変わるそうで・・・
これも、個体が後天的に獲得した遺伝【家畜化という特徴】を子孫に伝えていく事が、つまりラマルク説が証明できると考えられる証拠だそうです。
2.人間っていう個体は基本的に「伝統的生活を維持する」を求める種である。特に外界と隔離
された人間社会の場合。
人間の祖先はアフリカで生まれ、そこから世界に広がっていたと考えられているわけですが・・・
世界の四大文明は独自の文明を築いてきたのはともかく、オーストラリアの先住民アボリジニーは英国人が初めて彼らと会った18世紀の時点で原始的な生活をしていた訳ですよね。
弓矢の存在さえ知らなかったようですから・・・アボリジニーはw
勿論、隔離された人間社会は「ユニークな文化や社会」を作り上げる訳ですが、基本的に自分たちが創りあげた社会的常識、文化、制度を大事にするわけです。
つまり、自分たちの生活が「これは快適!」って感じると、その生活レベルを無理して生活レベルを上げようとしない、または既に存在している社会的常識、伝統等をそのまま保てば良いじゃんっていう話になる訳です。
ともすると、人間ってその生活レベルや社会構造、社会通念を壊すような人間が出てくると排除する事さえあるわけですww
面白いもので、これは文明が発達したヨーロッパでも宗教がそんな役割を果たしました。
皆さんご存知のように天動説(地球が宇宙の真ん中だよ!)が一般的だった当時に地動説(太陽が中心だぉ!)を唱えたガリレオは迫害されましたw
まさに「出る杭は打たれる」的なwww
まあ、社会って常識を受け入れて生きていくと非常に生きやすいけれど、一方でそれは思考の停止や、社会に埋没しがちになり、物事の多角性を見失いがちになるという話ですよねぇ~~
3.ラマルク説的に言うと人間の更なる進歩には天才達が欠かせない。
ラマルク説は端的にいうと「生物個体に内在する力や意志等で後天的な変化(進化?)」を遂げる、という事なので、筆者曰く比較的安住しやすい人間と言う種が変化を遂げるには「天才たちの存在」が必要不可欠という事らしいです。
まあ、これも一理ある感じしますよね。
例えば、飛行機。
これって最初考えた人は当時相当「キチ〇イ」と指差されたと思いますよ、ええ。
で、この本を読んで知ったのですが、飛行機を発明したのはライト兄弟ではなく日本人だったみたいですよ!!!
その名も「二宮忠八」
詳細はwiki等に載っていますし、この本で説明されております。
彼をはじめとする天才たちがいることによって、ともすると閉塞的になりがちな人間社会、文明は発達、進歩してきたのでは~?とこの本を読んで思いました。
閉塞した日本社会にも天才達の登場が待たれますね・・・・
是非、ご一読を!!
予想以上に長くなったwwwwww