見た日 : 2024.6.24.
見た場所 : 東京・渋谷 シネクイント
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《公式HP、イントロダクションより》
 まだネットもSNSもなかった時代。若者世代が支えていた深夜ラジオから、日本全国へ人気が広まったザ・フォーク・クルセダーズの一員。ピンク・フロイドやロキシー・ミュージックを手掛けた新進気鋭のプロデューサー、クリス・トーマスが自らプロデュースしたいと名乗り出て日本よりも先にイギリスで評価されたサディスティック・ミカ・バンドのリーダー。高橋幸宏、坂本龍一、細野晴臣らのYMOメンバーの参加を得て、加藤和彦作品の金字塔と呼ばれたヨーロッパ三部作に代表されるソロアーティスト。作曲家、プロデューサー、アレンジャーの幾つもの顔を持ち、手掛けたアーティスト、楽曲は数えきれない。いつの時代も必ず一歩先にいた音楽家、それ故に後年悩みも深かった加藤和彦の、輝かしい軌跡を追う世界初のドキュメンタリー映画がついに完成した。
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 「音楽ドキュメンタリー映画」、「そろそろ、加藤和彦のことを語ろうか――」と銘打っている。「トノバン」とは加藤和彦の愛称である。スコットランド出身のミュージシャン、ドノヴァンからきているとか。
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 話は学生時代のザ・フォーク・クルセダーズ結成の頃から始まる。とても斬新で実験的な音楽だった。

 


 解散後のソロ活動中に、学生時代から付き合っていた福井ミカと結婚する。
 ミカをボーカルにして結成したサディスティック・ミカ・バンドは多彩な試みを見せる。イギリスでロキシー・ミュージックのツアーの前座を担うなど活躍するも、帰国後に離婚する。ミカがアルバムのプロデュースをしたクリス・トーマスの元に走ったのだった。それに伴ってサディスティック・ミカ・バンドも解散となる。
 

 

 その後、作詞家・安井かずみ(ZUZU=ズズ)と再婚する。生み出す音楽はまた変化を見せる。ZUZUとの死別や3回目の結婚・離婚の話は出てこない。

 


 晩年はうつ病を患っていたという。62歳で自殺したのはそのせいか。映画の中では自殺の理由について明言していなかったように思う。
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 すっかり忘れてた。自殺したのだった。いかんね。自殺はいかん。ダメだよ。
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 きたやまおさむ(北山修)始め大勢の関係者が加藤和彦を語る。作品制作の裏側、レコード製作~発売の裏側など、興味深かった。日曜夜にTVでやってる音楽番組のような、音楽を解剖するような話も出てきて素人には非常に面白かった。
 

 

写真は全て (C) 「トノバン」製作委員会