御幸ケ原の排水溝の泥さらいに参加してきました | 水郷筑波国定公園のブログ

水郷筑波国定公園のブログ

茨城県最大の自然公園、筑波山・霞ヶ浦地域の自然と保全活動などの情報を発信しています。

2012/06/11きびちゃん


 筑波山御幸ケ原には、昭和40年代後半につくられた古い排水溝があります。老朽化と、周囲から入り込んだ砕石や泥がたまったせいで、排水が悪く、大雨の時には水があふれて、売店の前に大きな水たまりができていました。

 そこで、筑波山ケーブルカーと山頂売店組合が中心となり、排水溝の泥さらいをすることになり、今日、参加してきました。参加者は、他につくば市や観光協会の人たちを交えた総勢約20名。

 人力では外せない状態だったコンクリートの蓋を、地元の造園業者さんが重機で丁寧に外した後、人海戦術で中の泥をスコップで掻き出していきました。砕石が多いため、掻き出す作業も楽ではありません。



泥は厚さ20-30cmほども堆積。   掻き出し作業はすべて人力。
水郷筑波国定公園のブログ  水郷筑波国定公園のブログ



 泥さらいをしていると、溝の中の水たまりにカエルの姿が。つかまえてみると、黒緑色の見慣れないカエル。さらに溝の中には、白い泡のような塊が。どうやらシュレーゲルアオガエルのようでした。蓋のしまった薄暗い環境に暮らしていたせいか、体の色は図鑑になるようなきれいな緑色ではありませんでした。見つかった卵塊2つは、森の中の湧水のある場所へ移してあげました。


シュレーゲルアオガエルの卵塊      突然の清掃作業に親ガエルもびっくり?
水郷筑波国定公園のブログ  水郷筑波国定公園のブログ


 さて、作業の方ですが、お昼すぎから始まり、終わったのは4時ごろ。全員ズボンは泥だらけでしたが、きれいになった排水溝を見たら、疲れも吹き飛んでしまいました。



きれになった排水溝。
水郷筑波国定公園のブログ


 作業終了後、新しくできた「男女川源流」への散策路を見物。ウッドチップがひかれた歩道はとても歩きやすく、まわりには樹齢数百年の大杉やブナなどがあり、筑波山の他の場所とは一味違う雰囲気で、ぜひ訪れてみたいスポットです。

 地元の人たちの日々の努力で、筑波山は少しずつきれいになってきていますので、利用される方には、ごみの持ち帰りや動植物を取らないなど、環境美化への御協力をお願いいたします。


今日観察できた生物

鳥:ツバメ、ヒヨドリ、アオゲラ、キセキレイ、キビタキ、ソウシチョウ、ウグイス。

花:ヒイラギソウ、ノアザミ、ウツギ。

虫その他:オオミズアオ、エゾハルゼミ、シュレーゲルアオガエル



とても綺麗な蛾・オオミズアオ
水郷筑波国定公園のブログ