まるで入試の日の気分。

2時に起きる。
魘されるように、
必死で田原総一朗本の未読箇所を読み込む。

大量の活字と資料を前に、
この部分が試験に出るはず的な山を張りながら
寝たり起きたり、結局6時起床。

 

気合だ、気合だ、気合だ!
珈琲、珈琲、珈琲で乗り切る。

 

まるで入試の日の気分。

 

昨日の日記を書いて7時に食卓。
ママが作ったお弁当。

 

6月30日

 

今日の撮影用のスーツ一式を揃えるため、
Yシャツとネクタイを地下室から取り出す。
こんなにネクタイ持っているんだ、
と我ながら驚く。

普段は一切しないのだが……。
giraffeのネクタイが好きすぎて、
一時集めたのだ。

 

Yシャツもサイズがキツ過ぎて、
結局、末っ子の中学の制服のシャツにする。

 

地下室から、田原総一朗ファイルを取り出す。

10年前のDVDシリーズ『田原総一朗の遺言』
を作るため、
日夜、受験勉強並の資料読みを繰り返した。
連日の不眠不休の作業に加え、
半世紀も前の全共闘の組織分析やら名前を覚え、
新左翼の党派、5流13派を
ノートに手書きで分類、整理していたとき……。

スズキ秘書に思わず、
「いったい、これが何の意味があるんだよ!
誰と何処でこの話が来る日がくるんだよ!
誰一人も理解者がいないんだよ!」

と声を荒げてキレた日を思い出す。

芸人仲間で、全共闘の話題をするひとなど
ひとりもいなかった。
実際、あの日以降に、話題になったことはない。
 

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テレビ業界、お笑い業界で、
特殊な仕事をしているボクが報われない想いと、
孤独感を強めていたあの頃だったが……。


後日、『田原総一朗の遺言』シリーズを見て、
「博士に会いたい」と、
岡村靖幸さんがボクに会いに来てくれたのだ。

 

高田文夫事務所からの伝言。

先生が、あの膨大な『アサヤン』シリーズを
見てくださっている様子。
しかも喜んでくださっていて嬉しくなる。
「あなたに褒められてくて」
芸能をやっているのだから。

 

田原総一朗さんとの対談

12時半、作家の相沢くん、

 

TAPの後輩芸人で運転手の
ジョニー小野がお迎えに。

 

車中もギリギリまで資料読み。

 

1時過ぎに、ホテルアラマンダ青山へ。

 

豪奢な一室に一番乗り、着替えを済ませる。

 

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スタッフの近藤さん、小西Pが到着。

 

小西さんが発注してくれた
ヅラBOXから趣がある。

 

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一度着用するが、田原総一朗というよりも、
筑紫哲也、鳥越俊太郎に近い。
違和感の正体が、
額部の大きさだとわかり、
かぶり位置を修正。

 

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しばし、待機しているところ、
田原総一朗さんが
娘さんでマネージャーの眞理さんと一緒に到着。

 

ボクのヅラ姿に、
一瞬誰だかわからない様子。

 

番組で多くの共演者と同席したことは在るが、
ふたりきりの対談となるのは、
2003年2月28日以来。

あの日、転倒による顔面内出血で、
入院中の大学病院に急遽、呼ばれて、
病床で
「遺言を聞いて欲しい」
と不思議な2ショット対談をした。

田原総一朗さんを知るひとは、
全員知っていることだが、
田原さんは世間話をしない。
お天気の話題やら近況報告や、
家族の話題などは一切ない。
常に本題だけなのだ。


すぐに撮影に入る。

ボクもカツラをかぶり、
W田原対談の趣向のつもりだったが、
目の前に居るところを見つめると、
田原総一朗が亡父にそっくり過ぎて、
黄泉の国で語っているかのような気分に。

 

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父はボクが成人するまで、
子育てに興味がなく、寡黙のまま、
ボクがたけし軍団に入ってからは、
すぐに脳出血で倒れ、言葉を失われたため、
ちゃんと語り合える時間がなかったので、
田原さんと語る、この時間は父と語る錯覚に陥るのだ。

 

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対談が決まれば、
必ず、話したいテーマが、
田原さんのなかに既にあるので、
まず一気に語り切る。
戦前から第二次大戦に至るまでの政治状況
を講談のように語るのだが、
固有名詞、年代の記憶まで
とても87歳の脳機能とは思えない。

 

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完全に一方的に押し切られるところを
土俵際からなんとか対話へと持ち込む。

その流れが駆け引きだ。

 

周知の通り、
田原さんの滑舌が悪く聞き取れないところが
何箇所もあるのだが、
事前に読書をしているので、
話題そのものを脳で補完しながら聞き取れる。
まるで同時通訳をやっているようだった。

野党共闘とPV撤廃、消費税ゼロ提言、
公文書の保管徹底、など大いに共感。

オリンピックや、猪瀬直樹さん、
津田大介さん、藤井聡さんなどの話題も。

 

最近の政局への関与も、全て赤裸々に。

 

『藝人春秋3』のなかでも田原さんとの
交流は一章に描いた。
そのときは、
「青春と晩年が同居する男」と名付けた。

 

『藝人春秋文庫

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今回、新たに「オフレコのない男」と呼びたい。

撮影終了後も、スタッフと政局話に興じる。

 

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毎回、遺言だと思って接しているので、
今回も感慨深い対談だった。

部屋に居残り、しばし、
「アサヒ芸能人」のコピーをチェック。
猛烈な眠気と闘いつつ、高円寺に引き返し、
週刊新潮、文春の早売りをゲット。

新潮をチェック。
ボクにも短く触れられていたが……。

 

アサヒ芸能人・上半期お騒がせ大賞座談会

中野サンプラザ。
「アサヒ芸能人・上半期お騒がせ大賞」
の座談会。

赤江くん(玉袋)、吉田豪ちゃんは到着済み。
遅れて、内山くんが土俵入り。

 

半年分のスキャンダルを振り返るが、
過去一、ボクが「知らない」回だった。
この半年、芸能ニュースを
まるで追っかけていないのだ。

『バラダン』を降板したことと、
『アサヤン』その他が忙しくて
テレビやワイドショーを全く見ていない。

 

それでも事情通のみが知る話題が多くて、
幾つも腑に落ちるはなしを聴く。
内山くんの「藤原竜也」逸話が秀逸だった。

 

7月8日、9日、
三又又三と三木と盛岡に行って、
『みうらじゅん展』と
みうらさんとせいこうさんのトークLIVEを
見に行く算段していたのだが、
結局、スケジュールNGに。

残念だ。楽しみにしていたのに。

マキタスポーツと電話で打ち合わせ。
7月13日の「アサヤン」に電撃的参戦するのだ。
帰宅後も『近田春夫・電撃的東京part2』の台本書き。

 

周遊Clubhouse

22時30分、気分転換に、ひとりで『小杉湯』へ。
行く途中だけClubhouse を開設したつもりだったが、
結局、話が長引いて何度も周遊していた。
その帰りにもファンのClubhouse に出入りしながら、
睡魔に襲われ意識不明で倒れこむのは24時頃か。

 

 

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