8時起床。

一度、4時に起きて「DOMMUNE」の
坂口恭平のギター弾き語りを見ていたら……。
再び、寝入る幻年時代。

子供部屋で2度寝。
気持ち良し。

子供らを甘噛しながら起こしていたら、
「きもちわりーよ!!」と。


朝の食卓。

「オマエ何係なの?」
「オレ、社長だよ」
「社長?小4で?」
「そう、総合の学習で会社を作ったの、
 で、俺、社長に選ばれたの」
「そうなんですか、社長!
 何を売られているんですか?」
「タオルとか……」
「そうですか」

とついつい社長に対して口調が変わる俺。
今更ながら『恋の渦』から興奮冷めやらず、
脚本の三浦大輔が気になり、
『ボーイズ・オン・ザ・ラン』をレンタルしてきた。

三浦大輔監督
『ボーイズ・オン・ザ・ラン』(2010年)DVD視聴。

ボーイズ・オン・ザ・ラン [DVD]
峯田和伸
アミューズソフトエンタテインメント
2010-09-22



いやいやこれグッときましたぞ!
走り出したくなる……。
走れないけど今、腰痛だから。

主役は銀杏ボーイズ、峯田和伸くん。

この映画にも、マキタスポーツが……。
また出てきて個人的に笑った。
ソープの客引きだし。
ま、3年前だけど。

本棚から、
つかこうへい『ストリッパー物語』を取り出す。

本の最後の頁に、
(昭和59年6月27日読了)と書いているので、
22歳の時以来。

そしてボクが浅草のストリップ小屋で働く1年前だ。

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今、この芝居、
やっていたはずだ!!

昨日、衝動的に、
リリーさん担当の北井マネージャーに連絡。

そして、今日の朝、
なんと2席を確保してもらえた。

昼間までに、『週刊藝人春秋』の原稿を、
今回は2本いれなければならない。
しかも、それはリリー・フランキーさんの話だ。

池袋、東京芸術劇場『ストリッパー物語』、
作・つかこうへい、構成・演出、三浦大輔、
出演・リリー・フランキー、

このタイミング。
まさに星の引力で
いざなわれることになっている。


13時半、
子供たちをスズキ秘書に預かってもらい、
カミさんとふたりで、東京芸術劇場へ。

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23歳~24歳の時、
ストリップ小屋に住み込みで暮らしていた。

それ以前につかこうへい作品に
やられていた。

『ストリッパー物語』は、
まるで知っている人の人生が再演されているような。
そんな感覚が……。
そして、イーストウッドの映画のような
絶対時間があった。

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ボクとカミさんのお隣に、
『凶悪』の白石監督がいらしていた。
前列には、
三谷幸喜さんの芝居の常連・近藤芳正さん。

そして、TBS『別冊アサ(秘)ジャーナル』の
スタッフのMくんも。
よっぽど好きなんだろう。

「明日、ロケありませんよ!」
知らなかった。
この一言が、その後の夜に繋がっている。


舞台後の楽屋で、
リリー・フランキーさんと再会。

「舞台の感想も万感の思いもあって、
 ここに至るまで積もる話もあるんですが……」
「……博士を見ると締め切りが……」
とリリーさん。

リリーさんの言うのは
『水道橋博士のメルマ旬報』の話だが、
瞬間、気がつかなかった。

他にも楽屋挨拶の方々が待っている。

ボクの胸には、みうらじゅんさんのSM嬢の
バッチをつけていた。
だから、暖簾の前で、一緒に写真を。

『ザ・水道橋 in 座・高円寺』のDVDとパンフを渡して別れた。

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楽屋口で、リリーさんと話しているところを、
でんでんさんに「おー!」と。

「初対面だよね、博士には感謝してんだよ!」
と話しかけられ、
「実は園子温との舞台に会田誠さんに、
 でんでんさんの絵を寄せてもらっています」
とパンフを拡げ「コレです!」と。

「あー俺だ!」と

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でんでんさんは、
『お笑いスター誕生!』で、
初めて見て以来、(ビデオも持っているが)、
直接、お会いするのは初めて。

しかし初めて客席からステージを見たのは、
『星屑の町~山田修とハローナイツ物語~』
(1996年 本多劇場)なのだ。

これも星の引力を感じた。

楽屋裏、『ザ・水道橋 in 座・高円寺』
にいらしていた、渡辺真起子さんに会釈。

池袋の芸術劇場から外へ。
出ればゲリラ豪雨で立ち往生。
そこへリリーさんも……
「お茶でも……」
喫茶店は人がいっぱいで入れなかった。

再び立ち話。
「昨日から『恋の渦』を見て、
 『ボーイズ・オン・ザ・ラン』見て、ここへ来ています、
 この後、『恋の渦』のトークショーです」
「え、じゃあ三浦大輔3本立てじゃない?」
という豪雨で雨滴が渦となる中の愛の渦。

「あのー。最近、日常を撮っているんです。
 『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』
 ってことで今、自分の行動を残すため、
 全部写真を撮ってるんですよ」
「あーそうなんだ」
とリリーさんが言いながら再び一緒に写真を。

「博士、今、POPEYEでいいとものこと書いてるんですよ」
「ボク、さっきぎりぎりまで
 リリーさんのその話を入稿していました。
 そう言えば、西村賢太とen-taxiで対談しました」
「へー!」

もともと、en-taxiには、
リリーさんに強く誘われていたのだ。

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帰途。
今日は子供を預かってもらって、
カミさんとふたりで観劇しているのだが、
舞台終了後にリリーさんに、
『どうやらオレたち、いずれ死ぬっつーじゃないですか』
って言い出しているボクに、
「急にあれどうしたの?」ってカミさんから言われる。

元ネタを振っておかないと、
何の話をしているかまるでわからない例だろう。

TwitterRT @bby_bokun
舞台観に行ったらロビーに水道橋博士が1人でいた。
目が合った気がしたけど、声はかけられなかった。
「メルマガずっと購読してます」
とか言いたかった気もしたけども。
基本、好きな有名人見かけても声かけられんわー。


↑ありがと!ボクもそうです。

TwitterRT @igriega23
博士の人の繋げっぷりは正岡子規に通じると思います。
身を削って仕事をされている処も。
昔漱石鴎外、今園子温坂口恭平みたいな。


↑『坂の上の雲』ではなく『坂の上の星座』を。
今日の芝居の中でも星座の概念の話が出てきます。

TwitterRT @knjI0703
客席に水道橋博士がいた。
泣いていたようだが…どのシーンで泣けたのか?と疑問


↑客席にストリップ小屋のデベソが設置されている時点で。
郷愁が始まっています。


TwitterRT @zhtsss(坂口恭平総理)
そして、なぜかそこに
映画監督の園子温さんがいらっしゃって初邂逅。
僕の本をCDを全部持っていてくれた。
そんなことがあっていいのか。
園子温型の別の人間もしくはロボットと会話しているかと思った。
その後、何か大事な話をした記憶があるのだが
さっぱり覚えていない。
メモもない。歪んだ世界。


↑なんと、今日、
同時並行時間でこういうことが起きている



ここ数日、連載している『週刊藝人春秋』、
2週先のものだが……。
リリー・フランキーさんのことを書いている。
その日に、リリー・フランキーさんに会っている。
その偶然。

『水道橋博士のメルマ旬報』に、
リリーさんは名前と一行詩を、
坂口恭平総理は日記を、
園子温監督は詩を寄せてもらっている。

大きく言えば、ここで星座が既に繋がっている。


帰宅後、『モテキ』も再見。




改めて『モテキ』のベースの言葉。

ゲーテ
「20代の恋は幻想である、30代の恋は浮気である」

三島由紀夫
「愛することに関しては女はプロで男は素人である」

芥川龍之介
「恋愛は性欲の詩的表現である」


――からの『恋の渦』だ。

恋の渦は"性欲"についての映画で、
そして、大根仁、三浦大輔の作家性そのものだ。
その確信を得る。

TwitterRT @cinema_impact: (シネクイント)
「恋の渦」@シネクイント、
7/14(日)20:00本日上映後は
大根監督×水道橋博士さんのアフタートーク!
まとめ http://bit.ly/11ae0IJ

TwitterRT @CMyaro:
EYESCREAM (アイスクリーム) 2013年 07月号
特集 映画監督という生き方/対談 長谷川和彦×大根仁

TwitterRT @goji52(長谷川和彦監督)
『モテキ』の大根仁監督と対談した。
「面白い映画を撮るヤツは、本人も面白いんだ」と、
久し振りに実感した。彼の新作『恋の渦』も、ヨロシク!!

TwitterRT @hitoshione(大根仁さん)
なんてったって天才三浦大輔(ポツドール)作品の中でも
1、2を争うクオリティ(オレ調べ)の戯曲が原作なんだから。
ほんとに面白いですよ。是非ご覧ください。



ガン太運転で渋谷シネクイントへ。

楽屋で、プロデューサーの山本政志監督と初対面。

「知らないと思うけど一応、映画監督です」と。
知らないはずがない……。
我々の世代には伝説の監督だ。

トークの後には、
楽屋で、NHKラジオ第一『すっぴん!』で
対談した、「ピュ~ぴる」さんの
ドキュメンタリーを監督した、
松永大司監督も紹介される。

なんとパンクラスのドキュメンタリーも撮られた。と。

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シネクイントの『恋の渦』のトークショー。

自分が批評家や評論家として語りたくない。

三浦大輔の「SPA!」のコラムの影響もあった。
面白い話が出来る奴が、カッコイイ。

しかも『恋の渦』に喚起され、
「下衆で下世話で救いような無い最低の話なのに
 最高に笑える芸人の話をする」
という自分縛りを作った。

そいて、自分の人生で一度も話をしたことがない、
人生最低の恥部の語り下ろしをした。

これ以上の下衆の極みはないだろう。
Mちゃんの話。

墓場まで持って行って、
笑って下さいの気持ちで語る。

客席は一部ドン引きではあるし、
皆、ここまで語るかと何度も引きつつも、
本当あったノンフィクションなので、
最後まで興味津々で、
何度も爆笑をとった。

岡村ちゃんのライブに現れた、魔女の話も。

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TwitterRT @bu_ha
博士、お疲れ様でした!恋の渦トークショー拝見してました。
大根監督さえも引かせる感じ凄かったっす(笑)
俺は終始ゲラゲラ笑ってましたが、
隣席の女性は徐々にドン引きしたのをヒシヒシと感じました。
劇場ならではの体験をさせて頂きました!(笑)

TwitterRT @bu_ha
「恋の渦」2回目終了!
下衆い登場人物だらけの作品のトークショーで、
一番下衆いのは水道橋博士だったという、
驚愕のオチが(笑)
最初は笑っていた女性客が、
どんどん引いていく感じ凄かったわー。
博士の話は一文字も書けません(笑)

TwitterRT @takatan8
「恋の渦」観終わった。
終了後のトークショーの水道橋博士のゲスな話が
映画の人物と被り過ぎて吹いた
予定になかった出演者の挨拶とお見送りもあり大満足。

TwitterRT @iijjiji
【恋の渦】
登場人物全員がモテキの主役幸世(森山未來)と正対。
モテキではありえないほど感情移入し、
もんどり打って一喜一憂して見ていたけど、
恋の渦は2時間20分の1秒たりとも
共感することなく完全なる地蔵で終わる。
悪い映画という意味ではなく(強調)、
作風がきちんと吹っ切れている証拠。

あまちゃんを連続20話追っかけ再生で、
僕の頭が能年玲奈の純朴な笑顔で
占拠されていることを差し引いても、
本当に出演者全員が
下衆くて下衆くて嗚咽、
モテキにのめり込んでいる人程、
確実な不快感を伴うだろう。
ここまで極端だと、この不快な映画体験を
一度経験して欲しいと思えてくる。

逆にモテキに全くシンパシーを感じなかった人程、
"あるある"と今、目の前にある現実との共通性を見出す可能性も。
そして踏み絵映画として、
特に携帯メールで告る世代のカップルに推薦したい。
男女間に"危うさ"が生息した場合は、
瞬く間にその猜疑心が膨れ上がり、
表出するだろう。

上映終了後は、
大根仁監督と水道橋博士のトークショー。
今や博士の定番ネタ"途中退席&小銭稼ぎ"も程々に、
本作を傑作と太鼓判を押し、
原作者である三浦大輔の才覚を賞賛。
水道橋博士の率直な感想は
"昔の俺の話"と。
本作がゲーテの
「20代の恋は幻想、30代の恋は浮気」の言葉通り、

性欲についての映画であると捉え、
今はこの映画のようにならないように
(性欲を)ちゃんとコントロールしていると、
堂々と浮気していない宣言。
そして貴重な連休のレイトショーに
足を運んでくれたお客さんの為に、
水道橋博士自身の過ぎ去った(強調)
"恋の渦"をセキララに告白。

下世話な話が続く劇中でも、
笑いが絶えない客席だったんだけど
(僕は一度も笑わず、ツボの違いを実感)、
水道橋博士の"恋の渦"のあまりの下世話さに、
客席はみるみる内にどん引き。
それもそのはず、博士自身も
最低過ぎる話だと自覚していて、
今日まで他人に話すのを自粛していたと。

水道橋博士の"恋の渦"、
分かりやすく言うと、
ネット中継がないイベントで、
吉田豪が取って置きの話として、
時々お客さんにプレゼントしてくれる話級の強度。
客席を引かせたものの、最後はちゃんと
「誰しもが経験する、意識下(の性欲)を描いていて、世界的に通用する」
と賛辞を贈る。



最後に、
この映画に出演の若手俳優とご挨拶。
皆さんで、毎回、
お見送りをしているようだ。

大根監督に
「今日は夜開いていますか?」と尋ねた。
忙しいだろうから、一杯だけでも、
二人で飲みに行けたらと思っていた。

大根監督、
「丁度、浅草で岡村さんが飲んでいるところなんで……」
とのこと。

しかし、もう23時だ。
誰から見ても、始まりが遅すぎる。

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楽屋には、スタイリスト伊賀大介くん。
忍者の如く現れ、「行くでしょ?」とボクの誘いに頷く。

大根さん、伊賀くんとボクの「流星ワゴン」に乗り込み、
浅草の岡村さんの宴へ。


浅草到着。
岡村さんと一緒に待ち受けていたのは……。

岡村ちゃんだけではない。
松田美由紀さん、森山未來さん、小出恵介さん、

此処へ大根仁さん、伊賀大介くんと共に合流。
いったい何から話せば良いのか!と思った。

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お隣の松田美由紀さんには積もる話がある。
何から聞けば良いのか?

松田美由紀さんは、芸能プロの社長さんでもある。
坂口恭平を見出した人でもある。(今は離れた)

その出会いやらもろもろ。

そして、松田美由紀さんの殿への手紙。
偶然、ボクは知っていた。
「その話はダメ~!」
と言いながら、その頃の話を。
なんとチャーミングなのだ。

話は勝新話に。
結局、芸能史を変えるような
エピソードの数々を発掘し大興奮。

森山未來くんは、10月から、
海外留学で、その送別も兼ねている。

ボクは、カミさんが大ファンであり、
『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』
のお芝居まで追っかけている。

もっと言えば、『苦役列車』の西村賢太の役だ。

小出さんが明日の舞台ため早退、
残ったメンバーでカラオケへ行くことに。

深夜26時から、カラオケ???
もはや、何も考えていない。

カラオケ屋へ。
席を喫煙できる広いスペースへ変えてもらった。

岡村さんオリジナルラブ『接吻』絶唱から口火に。
森山未來×岡村靖幸の見つめ合いながらの
『ワインレッドの心』を。

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ボクは、固辞しながらも、
大根さんに入れられた、
『抱いた腰がチャッチャッチャッ』から
完全にカラオケ解禁。

驚いたのは本人の前で、
森山くんの堂々たる完コピ!
『パラシュート・ガール』

リクエストを入れられ、
ボクが生まれて初めて歌った『浅草キッド』――。

浅草で浅草キッドだ。

『いとしのクラウディア』
『別れ話は最後に』
『襟裳岬』
『月光』
『三日月』
『踊り子』
『愛の讃歌』
『昔の侍』
『ファイティングマン』
『JUST THE WAY YOU ARE.』
『赤いスィートピィ』
『ガールフレンド(ルースターズ)』
『美しき狼たち』
『水色の雨』
『ミスター・サマータイム』
『追憶』
『過ぎ去りし日々』{60's Dream}
『指切り』
『戦士の休息』などなど。

伊賀大介くんと合間、合間に語り合う。
「出会いに照れない」
を言い聞かして、
伊賀くんもボクに聞いている。
ボクも、照れないで応える。

最後は全員で
『カルアミルク』の大合唱。

お店を出たら外は朝。
浅草で朝。
「いやぁ青春してんなぁ!」
と散会。

岡村さんが最後まで手を振る。

そして、ボクの車で酔い潰れた皆さんを
ひとりひとりお送りする。
完全に美由紀さんは眠りこけている。

最後は、ガソリンスタンドだった。

みんなで握手して、手を振った。

今日の夜中の
「闇のカーニバル」が語り尽くせない、

朝6時に帰途。
宵の渦。
酔の渦へ吸い込まれた。

森山「未來」くんが歌った、
『過ぎ去りし日々』{60's Dream}
の歌詞が蘇る。

この一日だった、
過ぎ去りし日々なのだ。

帰って来やしない
夢を見てるだけ
見てるだけ、
見てるだけさ。

TwitterRT @MATSUDA_MIYUKI(松田美由紀さん)
水道橋さーーん!昨日はごちそうさまでした!最高でした!


↑いやはや、いろんな話を聞かせて頂いて、
最高な夜をありがとうございます。
ご体調大丈夫ですか?