平成29年12月18日
恐いことはない。恐ろしい文字でもない
工を手に、見えないなにものか(神)に祈る。
それはまるで、独鈷処を手にした空海翁のよう。
どっこいしょ、と神に佛に、畏怖の念を持ち
蹲踞の姿勢で工を手に。
「恐」甲骨文字を考察する。
【恐】[音]キョウ [訓]おそれる・かしこまる
[形声]声符は(きよう)。■は呪具の工を掲げる形で、神を迎え、神を送るときの所作。は金文の〔毛公鼎〕に「烏■(ああ)■(おそ)るる余(われ)小子、■艱(かん)に湛(しづ)み、永く先王に■(おそ)れあらしめんとす」、また〔師■■(しりき)〕に「■(つつし)みて王に■ぐ」のように用い、■の初文。のちその心情を示す意で■となった。→■・工
[訓義]
1.おそれる、かしこまる、はばかる。
2.おどす、おそれさせる。
3.おそらくは、うたがうらくは、たぶん。
「恐」の文字の原始のお姿に
まこと日本の美しさを感じてしまう。
何事の おほしますかは知らねども
かたじけなさに 涙こぼるる 西行さんもそういっている。
古代文字書歌(甲骨文字):むらかみすいぶん
古代文字書歌(甲骨文字):むらかみすいぶん(HP: https://www.suibun.net/)
MurakamiSuibun: An ancient writers