個人的に勝手な思い込みでメンタルクリニックという場所そして精神科というものはなんかこう、
どょ〜んとした雰囲気で入り込みずらいんだろうな。
ちょっと怖いところなんだろうな。
なんてイメージを勝手に思い描いていました。
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正直、どんなポイントを見て病院を選べばいいかなんて全く分かりません。とにかく通える範囲で且つ初診の予約がなるべく早く取れるところ僕の最優先事項はこの2つでした。
何よりも先生に診断してもらい記憶がなくなってしまう原因が知りたかったです。
そして初診当日。。。
何故だか分からないですが相当緊張していたのを覚えています。
原因がようやくわかるのではないかという期待と精神的な病気になっていたらどうしようという不安と、あらゆる感情が整理できないような状態で電車に揺られ病院に向かったのを覚えています。
そこは閑静な住宅街に近く比較的しずかな街の中に有りました。
そして病院の扉を開けます。
そこは想像していたものとはかけ離れたものでした。
白を基調とした院内で、所々に観葉植物の緑が映えた清潔感あふれる場所。
サンダルに履き替え進むと、そこには本当に感じのいい女性が待つ受付がありました。
そこで予約して来院したことを告げ、問診票の記入をお願いされました。
まず何より病院独特の消毒薬の匂いみたいなものは感じられずそれもまた緊張していた僕の気持ちを落ち着かせてくれる要因でもあったかと思います。
問診票を書き終え数分待合スペースの椅子に座って待ったのちに、ついに診察の時が来ました。
そこで受けた診察はほとんどが世間話に近い会話だったと思います。
『仕事は忙しいの?』
『夜は眠れてる?』
『食事は食べてる?』
確かこんなような事を聞かれたと思います。
正直、緊張や不安が大きすぎて細かい内容は覚えてません。
ただとても話しやすかったことをは覚えています。
もっと色々な話をたくさんしたと思います。
数十分先生と話し診断された答えが『うつ病』でした。
あんなに受け入れることができなかった答えが何故だかすんなりと受け入れられた不思議な感覚を覚えました。
一番覚えている言葉は
『うつ病もれっきとした病気だから治療することができるし治すこともできる。どれぐらい時間がかかるか分からないけれど少しずつでいいから治療していきましょう。』
あ、そうか。
治療して治すことができる病気なのか。
と思たら何故だかホッとして涙が出てきました。
そして、久しぶりに自分の思っていることや感じていることを人に話せたなと感じました。
結果的にこの病院を選べて良かったと心からそう思いました。
この日からこの病気の治療が始まった訳ですがすんなりとはいきませんでした。
色々な症状が出はじめ改めて自分は病気なんだと自覚することになります。
それはその日の帰り道から出始めました。
今まで数十年通った新宿。
気にした事もなかった人混みに恐怖を覚え、立てなくなってしまったのです。
続く。。。