久々のブログ投稿になります。
新年度より有難いことに慌ただしい毎日を過ごさせて頂いており、ブログの更新が滞っていました。
感謝ですね。
今日は久々にBCPについてお伝えさせて頂きます。
実はとあるお客様からご依頼頂き「最近のBCPのトピックス」について、お伝えさせて頂きましたので、その内容になります。
「中村の主観で構わない」という事で、大変に恐縮でした💦
さて、私が考えるにwithコロナ以降のBCPの動向としては、次の3点になるかと思います。
①介護事業者のBCP策定の義務化
2024年より介護事業者に対してBCPの策定が義務化されます。
介護事業者は、高齢化が進む日本社会においては社会インフラのもはや社会インフラの一つであり、コロナのクラスターが発生している現状を踏まえると、今後の感染症対策の一つとして国が義務化に踏み切った事は理解できます。
ただ個人的には問題的が2つあると考えてます。
問題点1)罰則がない事。
ひょっとしたら私の情報不足かもしれませんが、義務化はされたけど罰則がない可能性があります。(乗用車の12カ月点検に近いイメージ)
問題点2)チェックする機関がない事。
介護事業所のBCPはおそらく官公庁がチェックする事になると思いますが、チェックする側にBCPの策定、指導が出来る人材が育成されていない可能性がある。
そうなると、今回の義務化というのは、形式的なモノに留まる可能性が高く、有事の際に機能しない机上のみのBCPに成り下がる可能性があります。
②BCP策定支援に関するマーケット
①の動向に伴い、それ以前とは比較にならないほど、BCPの策定支援に関する動きは広がりました。Google、YouTube、Amazonで検索すれば、本当に多数ヒットします。
また、BCPのひな型的なモノも乱立しており、策定のハードルは大きく下がっていると感じます。
経営側がBCP策定のハードルを低く感じる事は非常に重要です。
ただペーパー1枚書いて「我が社のBCPは完成!」という感覚には非常に疑問を感じます。
BCPって、自社にとっての脅威な災害が発生したとしても、重要業務を継続させる為の事前計画なので、そんなに簡単にできないと思います。
敷居が下がる事は大歓迎ですが、意味のあるBCPを策定しないと、有事の際に機能しない事は肝に銘じたいです。
③BCPの領域拡大
5年程前のBCPが対象とする領域は、自然災害が主なものでした。
ですが、今はどうでしょうか?
パンデミック
サイバーリスク
戦争
円安
資源価格の高騰
原材料の供給の寸断
等、明らかに対象領域が拡がっている事を感じます。
まとめ
最早BCPが策定出来る限界を超えているのかもしれません。
ただ、こういう時だからこそ、我々経営者は冷静に状況を見極め意思決定する事が求められていると思います。
現在の戦争の悲惨さには目を覆いたくなる惨状ですが、大戦中にもソ連とフィンランドにおいて同様の戦争(冬戦争)があったそうです。
最近強く思う事ですが、「どれだけデジタルな領域が進歩していっても人間の根っこの部分は根本的には変わらないので、だからこそ「歴史」を深く学び取る必要があるのかもしれない」と。
経営者というのは学びに尽きるものだと思います。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
株式会社LINKS 代表取締役 中村 傑