西郷には、私欲、野心が無いと言われているが、もし彼にそういったものがあったとすれば、常に「無為」「誠」の状態でありたいと願うこと、これが彼の最大の私欲野心だったのではないか、と言わせている所以である。


 

ところで、一旦決した徳之島流罪であったが、久光の怒気はそれだけでは収まらなかった。

 

徳之島へ送られた西郷は、2ヵ月後、徳之島よりまだ遠方に位置する沖永良部島に護送されたうえ、遠島でも極刑となる野外牢に幽閉されている。

 

野ざらしのまま死ね、というようなものであった。

 

久光からすれば、過激派を煽動したという確たる証拠もないうえ、藩内部であまりに大きな存在になっている西郷を公には斬れない。

 

合法的に死に至らしめる手段、それが沖永良部島野外牢監禁なのであった。


 


 

琉球に近い、絶海の孤島沖永良部島。

 

そこでわずか二坪の広さ、それも壁や雨戸は無く、牢格子で囲われただけの動物小屋のような建物に端座させられている。

 

自由な身動きのできぬまま、昼は強烈な直射日光を浴び、又、天候の急変により、南国特有の強い風雨に晒される。野外牢の為、清掃は行き届かず、虫などには刺され放題、その上に粗末な食事。

 

西郷は、死を覚悟せざるを得ぬような毎日が続く。

 

そこで死ななかったから言えるのかもしれないが、その何ヶ月間かは他の志士達が目先の活動(勤王倒幕)に追われている真っ最中、一歩離れたところで、最上の内観修行をしていたと言えなくもない。

 

 

 

修行というのは、その内容が厳しければ厳しい程、それに耐えられた時はその効果が大きいものなのだから。

 

 

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