干ばつシーズン到来目前。「エネルギー資源の大切さ」を説くグリズリー熊が、カリフォルニアを行脚! | 【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

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■今号のスゴい★PR事例■



干ばつシーズン到来目前。
カリフォルニアンに「エネルギー資源の大切さ」を説く
グリズリー熊が、カリフォルニアを行脚中!



読者の皆様、こんにちは。


日本列島は梅雨真っ只中。

今年は梅雨の初めから比較的降水量も多く、 今後の水不足を心配する
必要がなさそうで安心している人も多いのではないでしょうか?


アメリカでも、筆者の住む東海岸では、まるで梅雨のように雨が降り
続いたり、ハリケーンが襲来したりと、比較的「湿潤」な気候で、
水資源に恵まれています。


しかし、西海岸カリフォルニア州では事情が全く異なります。


ニュースなどでもよく「山火事」などが報道されますが、カリフォルニア
州はとってもドライで乾燥した気候。

州の大部分が地中海性気候に属しており、夏場は太陽がさんさんと輝く
乾燥した気候が続きます。


また、カリフォルニア州には、南から、サンディエゴ、ロサンゼルス、
サンフランシスコと巨大な人口を抱える大都市がいくつもあり、いずれの
都市圏、また州全体としても人口が増加するなど、元々の水資源の貧弱さ
にさらに追い打ちをかける状況も生まれています。


さて、そんな「水資源」をはじめ、「エネルギー」に対してとりわけ敏感で
いなくてはならないはずの「カリフォルニアン」に、干ばつシーズンを前に
より一層の啓蒙活動を行おうと立ち上がったのが、


「グリズリー熊」


Picture:Screenshot of Mediapost


カリフォルニアと言えば、その州旗にもデザインされているのが「熊」。


Picture:Screenshot of Wikipedia


この州を代表する熊は、「カリフォルニア・グリズリー(カリフォルニア
ハイイログマ)」ですが、1800年代後半に、害獣として駆除されたことに
起因し、残念ながら現在では絶滅してしまっているのだそうです。


しかし、依然としてカリフォルニアンに絶大な人気を誇り、愛されている
のグリズリー熊。そんな彼をスポークスベアーに仕立てて、人々に水資源、
エネルギーの大切さと、エネルギー効率を考えたライフスタイルを提案
しようというのが今回のキャンペーンの目的なのです。


キャンペーンは、「Energy Upgrade California」という組織が主体と
なって行っており、ウェブサイトなどでエコなライフスタイルを送る
ためのテクニックを公開するほか、グリズリー熊が登場し、資源の大切さ
などを説く一連の動画を制作・公開するなどしています。


※Energy Upgrade California Website


動画では、電球をLEDに変える、タンクレスのウォーターヒーターの
購入や、時間帯などに応じて計画的に室内の温度調整が設定できる
機器を導入することなどを、グリズリー熊が促しています。


※Stay Golden , California.Introducing Bear

※Save Water,Stay Golden



キャンペーンでは、「Stay Golden,California」というメッセージが各所に
散りばめられています。

これはカリフォルニアが「The Golden State」という州の愛称を持つことに
ひっかけたもので、エネルギー消費に関してもカリフォルニアンに優等生で
あって欲しいと言う思いが込められています。


Picture:Screenshot of Youtube Video from Enrgy Upgrade California



また、6月20日から8月1日までは、カリフォルニア州の住民を対象とした
懸賞企画も展開。

同団体が提供するニュースレターへの登録、TwitterやInstagramのフォロー
が応募の条件で、スマートプラグや省エネスピーカーなど、200から300ドル
程度の、エコな暮らしをサポートするアイテムが当たります。



カリフォルニアンに愛される「グリズリー熊」がこの夏、カリフォルニア
各都市に出向き、エネルギー資源の大切さ、エコなライフスタイルを説いて
回るそうです。

余計なお世話でしょうが、着ぐるみの中の方は大変ですね。。。




※ニュースソース

※Association of California Water Agencies

※Green Building Elements

※SF Station



■編集後記■


 
読者の皆様、こんにちは。スゴい★PR編集担当の秦泉寺 明佳です。


日本では、沖縄がそろそろ梅雨明けだそうですね。

その一方で、関東では大量の雹「ひょう」が降り積もるなど、大気の
不安定な状態が続いたり、局地的、また急激に変化するお天気に右往左往
するなど、梅雨明け、安定した夏の気候を待ち望んでいる方も多いのでは
ないでしょうか?


今回ご紹介した取り組みを行っているカリフォルニア州は、私も何度か
訪れたことがありますが、本当にからっとしたドライな気候です。

東海岸に住む、カリフォルニア出身の知人などは、その抜群の気候を
いつも恋しく思っているようで、湿気の多いじめっとした夏などは、
本当に東海岸をヘイトしています。

私は・・・というと、長雨や台風、湿気がある東海岸の気候はさほど
苦痛と言うことは無く、逆にカリフォルニアを訪れると、「乾燥しすぎ」
と感じる位なのですが。


まあ、人それぞれですよね。


それにしても、日本では数多くの「ゆるキャラ」たちが、自治体のPR
をすべく大活躍していますが、今回のカリフォルニアの「グリズリー熊」
も、ゆるキャラだと言えばそうなのかもしれません。

アメリカの人々は、日本人に比べると、「かわいい」もの・ことに対する熱、
沸点が少々低いように思いますが、この「しゃべる熊」がどれだけ人々の
心を引き付けられるのか、興味津々で見守りたいと思います。





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