【今週の真似したいPRの切り口 FROM US】
企業や団体、イベント等の主催者が、その商品やサービスの知名度、また
求心力を高めるために、マスコット・キャラクターを用いることは、広告・
宣伝の一つの手法として定着している。
もともとは、学校・スポーツチームやある集団など、何らかの「共通性」
を持つ集団のアイデンティティを表現するものとしての意味と役割を
もつこのマスコット・キャラクター。日本では、さらに「愛玩の対象
となるもの」としての意味が強く認識されている。
古くは、アメリカやイギリスなどの軍隊組織に普及していたものであり、
例えばアメリカ海兵隊のエンブレムに描かれているハゲワシやブルドッグ、
また、イギリス軍では生きた動物をマスコットとしていることが、それぞれ
広く認知されている。
日本でもその使用例は数多いが、例えば主だったものを下記に
挙げてみたい。
・ひよこちゃん:日清食品チキンラーメン
・キューピー:キューピーマヨネーズ
・カールおじさん:明治製菓カール
・ポン・デ・ライオン:ミスタードーナツ
・生茶パンダ:キリンビバレッジ生茶
・Qoo:コカコーラQoo
・ペコちゃん・ポコちゃん:不二家・不二家レストラン
・ぴちょんくん:ダイキン工業
・バザールでござーる:日本電気
・サトちゃん、サト子ちゃん:佐藤製薬
・ライオンちゃん:ライオン
・ドコモダケ:NTTドコモ
・Yonda?:新潮文庫
・ドンペンくん:ドンキホーテ
・ウルトラ出光人:出光興産
こうして見てみると、様々な業態業種のサービス、商品、ブランドが
マスコット・キャラクターを採用し、一部は商品名をもしのぐ、商品の
文字通り「顔」となっていることがわかる。
最近では、自治体などの「ゆるきゃら」もマスコット・キャラクター
の新たなムーブメントと言える。
さて、このようにある商品やブランド、企業を世の中に広く認知させ、
また愛着を持ってもらうために有効なマスコット・キャラクターだが、
その使い方によっては、逆に消費者から「NO」を突きつけられる場合も
あるという事例が、アメリカで報告されている。本来の目的の通り、
消費者から「YES」の反応を得たものを含め、いくつか紹介したい。
まずは、Kraft Foods社のキャラクター「Mr.Peanut」の事例だ。
「Mr.Peanut」は同社のピーナッツスナックである「Planters」の
マスコット・キャラクターとしてその歴史は実は大変古く、初登場は
1916年にさかのぼる。
※Planters Website
http://www.planters.com/
実はこの「Mr.Peanut」、1916年の初登場以来これまで、一度も
「話したこと」が無かった、つまりはキャラクターに声が無かったので
あるが、先日ついに彼に「話させる」CMが登場し、大きな話題となって
いる。
※Planters New TV commercial
http://www.youtube.com/watch?v=J0L2br7XsCI&feature=player_embedded
ちなみに、この声を担当したのは、アイロンマンの主人公や多くの映画
に出演し絶大な人気を誇る、Robert Downey Jr.。セクシーな彼の声と、
ちょっとシニカルなCMの仕立てがあいまって、消費者には好感をもって
受け入れられ、またアメリカのTVショーではそのメイキングストーリー
(パロディ)が制作され紹介されるほど話題となった。
※Planters TV Commercial Making
http://www.youtube.com/watch?v=H9maLZSzY78&feature=related
二つ目の事例として紹介するのは、Frito-Lay社のマスコット・キャラクター、
「Chester Cheetah」だ。彼はもともと、同社のスナック菓子、「Cheetos」
の、楽しいことが好き・スケートボードが大好きなチーターとして、
子ども達がターゲットとして設定されていた。
しかしここ数年、その対象を大人たちにも広げている。その背景としては、
同社の商品Cheetosは、子どもたちに愛されるスナック菓子であるのみ
ならず、その消費の多くが、大人たちによってなされる「ちょぴり罪悪感
のある楽しみ」としてなされているという調査報告がきっかけにあった。
つまりは、高カロリーで決してヘルシーとは言えないことがわかっている
同商品なのだが、知っていても「やめられない」。何らかの言い訳を
自分に対して施しながらも食べてしまうスナックとしての商品特性を
今回のマスコット・キャラクターのちょっとした個性の変更によって
表そうとしたのだと、同社では発表している。
※Cheetos Website
http://www.cheetos.com/
さて、三つ目の事例は、アメリカのポップコーンブランドである、
Orville Redenbacker'sの事例だ。実は同社のブランドの顔となって
いたのは、会社の創設者である「Orville Redenbacker」その人だった
のだが、1995年に彼が亡くなって以来、ブランド自身もどのような
戦略をとるべきなのか模索を繰り返していた。
※Orville Redenbacher’s Website
http://www.orville.com/index.jsp
しかし、近年、TVCMにその「亡き人」が不気味なカムバックを果たして
しまったことで、消費者やブロガー、広告評論家から一斉に「NO」を
突きつけられてしまった。
そもそもは、イラスト化された彼の似顔絵がブランドのロゴ、商品の
パッケージなどに広く使用されていたのであるが、今回のCMでは、
その創設者が、奇妙に現代化されたリアルな存在として登場したのだ。
またその登場の際に、彼はMP3プレーヤーをもち、イヤーパッドを
身に付けて登場しており、そういった近代的なアイテムを付与して、
このキャラクターを現代化しようとしたことも、大変不合理なもの
だとして批判の的となった。
ちなみに、同社はこの件がきっかけともなって、広告代理店・制作
パートナーを変えることとなった。
※Orville Redenbacher’s TV Commercial
http://www.youtube.com/watch?v=Fcn4p213Zg8&playnext=1&list=PLFF6A62BFB743AB07&index=43
最後に紹介する事例は、Mishelin社のキャラクター、Mishelin Manだ。
※Michelin Website
http://www.michelin-us.com/
彼が同社のマスコット・キャラクターとして登場してから、かれこれ
1世紀になるのであるが、老いるどころか、パワーを増して強くなって
きているというのが、最近のキャラクターの変化だ。
今回、Mishelin Manがスーパーヒーロー化している理由は、同社の
「The right tire changes everything.」すなわち、「正しいタイヤは
全てを変える」というコンセンプトを表現するためだという。
最新のコマーシャルでは、ヒーローに敵対する存在として、「evil gas pumps」
を登場させ、Mishelin Manが立ち向かう設定となっている。
同社の北米地区のブランド・イメージディレクターによれば、今回の
取り組みは、実効果としても良い影響を与えていると社内で認識されており、
また消費者の反応も上々だそうだ。
※Michelin’s Ad The Michelin man defeats the evil gas pumps
http://www.youtube.com/watch?v=bmrxrW98vAY
ちなみに、日本でも多くのマスコット・キャラクター(アドバタイジング
キャラクターとも呼ばれる)が活躍しているが、gooの調べで、
「かわいいと思う企業系動物マスコット・キャラクターランキング」が
紹介されているので最後に紹介したい。
栄えある一位を獲得したのは、森永製菓の「キョロちゃん」。
※キャラクターランキング 記事詳細
http://ranking.goo.ne.jp/column/article/goorank/4521/
人気のキャラクターは、関連商品やオリジナルグッズも含め、様々な
メリットを企業にもたらすが、そこには常にリスクも伴うということ
を忘れてはならない。
【今週の目ウロコ度】
4ウロコ
「Water that floats a ship may also turn the ship over.」
=水は舟を載せ、また舟を覆す(諸刃の剣)
【編集後記】
メルマガ読者の皆様、こんにちは。編集担当の秦泉寺です。
先日、ハリーポッターシリーズの最新作を見てまいりました!!
事前に過去6作品を一気見した甲斐がありました!既に、来年7月に
公開予定のPART2が待ちきれません。
ちなみに私、ストーリーとは別に、随所に出てくるイギリス英語の
言い回しをまた楽しみにしています。
さて、今回はブランドや商品の「キャラクター」を題材に取り上げ
ましたが、私はめっぽう「キャラ」に弱く、お菓子や雑貨など、思わず
「キャラ買い」してしまうことが多々あります。
そんな中、実は最近気になっているのは、大阪、新世界の串かつキャラ、
【くしたん】です。
今後のブレイクに期待です(笑)。
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