「私は誰からも愛されないんだあ」などと泣き叫んでいる者は、自分が誰からも愛されない理由に気づいていない。そういう連中は極めて面倒くさい考え方に取り憑かれている。人を信用できずいちいち疑い、試し、操作しようとする。どんな人間でもそんな「面倒くさい」考え方の人間とわざわざ付き合いたいと思わない。当たり前だろう。

精神科には「見捨てられ不安」という用語があるが、その根底には「人を信じられない」という頑固で歪んだ信念がある。親から「自分自身を信じる」教育を受けぬまま大人になってしまった者が遅かれ早かれこういうことを言い始める。自己肯定感以前の問題なのだ。「誰からも愛されないんだあ」とかなんとか言っている者は、「欲しい欲しいわかって欲しい認めてほしい」とばかり要求し、自分から与えることをしない。その代わりに無闇に「好き好き」言ったり「寂しい会いたい」を連発し、メールしまくったりするのだが、「与える」というのはそういうことじゃない。ポイントが全然ズレているのだ。残念ながらそういう連中の周りにはそういうことをちゃんと指摘したり教えるまともな親や友達はいない。まともな人間というのは、そういう滅茶苦茶なことを言ったりやったりする人間と関わることで被る不利益をちゃんとわかっているので、絶対関わろうとしないのである。わざと冷たく突き放すなどして「わざと嫌われる」ようにしているのだ。