医者が安易に休職診断書を書くと不利益を被るのは患者である。その証拠に休職したはいいけれど復職に失敗する人が激増している。理由は簡単だが、今回は割愛する。こういう事情で、即日に休職診断書を発行しない「まともな医者」が増えつつある。それに伴い、自分の思い通りにならないと不快感を露わにし、文句を言ったり、怒鳴り散らすといった行為に及ぶ人も増えている。カスハラ。

上司のパワハラで休職診断書が欲しいと言いながら、自分がカスハラを犯すのである。

かつてと違い病院側も賢くなり、そういうカスハラ患者を排除しようという病院が増え、そうすることで質の良い患者が集まり、待合室や診察室を終始穏やかなムードに保てるようになった例も少なくない。トラブルが激減することで、医者や看護師の退職も防ぐことができ、その方が患者にとっても病院経営にとっても好ましいのだ。

そもそもの話、自分の思い通りにならないと文句を言ったり怒ったりする人は治療がうまくいかない。性質の問題は、どれだけ薬を増やしたところで、薬が効くようなものではないからだ。自分の思い通りにならないからと言って、半狂乱になって泣き叫んだり、壁を殴って穴を開けたりする患者がいる病院に、精神の具合が悪い人が行きたいと思うだろうか。精神の具合が悪い人にとって、怒鳴り声や暴言暴力は大迷惑なのだ。