初診のたかが30分で「あなたはADHDです」と診断告知するなどあり得ない。そういう医者は正規の精神科診断の手続きを知らないか、無視している。どっちにしろ悪質だ。

診断には鑑別診断と除外診断が必要で、「症状の寄せ集め」だけでは診断にならないことくらい、初期研修を終えた医者なら全員わかっていないといけないのだが指導医がいい加減だと、こういう根本的な部分をいい加減に済ませる医者が出来上がるから困るのだ。

精神科診断における診断基準のひとつICDでは、

注意の障害と多動が基本的特徴である。両者が診断に必要であり、1つもしくはそれ以上の状況で両者を明らかにしなければならない(たとえば家庭、教室、病院など)。 注意の障害は、課題を未完成で中止したり、活動が終わらないうちに離れてしまったりすることで明らかになる。こういった子どもたちはしばしば1つの活動から次の活動へ移るが、おそらく他のことに気が散り、1つの課題に注意を集中できないためと思われる(しかし臨床検査では通常、異常な程度の知覚や認知の転導性を示さない)。持続性と注意の欠陥は、その子どもの年齢とIQから考えて過度な場合にのみ診断されるべきである。

赤字にしてある部分を無視し、ADHDと診断してしまう医者の多いこと。大学受験以降ろくに勉強しないせいで、文章を読む力が著しく低下しているのか。