056 自動判定のスピードアップ関数 ~IF関数 | 『たった1日で即戦力になるExcelの教科書』著者・吉田拳の原稿執筆下書き帳

『たった1日で即戦力になるExcelの教科書』著者・吉田拳の原稿執筆下書き帳

Excelの関数や機能をマスターするだけでは意味がない!じゃああとは何が必要なのか…22万部のベストセラーであり日本で一番売れているExcelの本、『たった一日で即戦力になるExcelの教科書』の著者、吉田拳の執筆原稿の下書き帳です。


 試験の得点を見て、80点を合格ラインとした合否判定を行う処理を行いたい。もちろん、データを目で見て1件ずつ合否を打ち込んでいくような時間はありません。

 そんなときに役に立つのがIF関数 。Excelの6つの超重要必須基礎関数の1つです。IF関数は第一引数に論理式(比較演算子を用いたYesかNoかで判定できる式)、第二引数に「Yes(論理式が「真」の場合)」に入れたい値、第三引数に「No(論理式が「偽」の場合)」に入れたい値を入力します。 得点が80点以上なら「合」、79点以下なら「否」と入力したい場合、

 C2セルに「=IF(B2 >=80,"合","否") 」と入力し、データ最下端行までドラッグコピー


図25-1 056


 こうした作業を頻繁に行うなら、あらかじめIF関数を仕込んだ表を作っておきま しょう。所定の位置に点数を入力すれば、自動で判定が表示されて便利です。

 【応用】条件が複数ある場合の判定方法は?

 今度は成績表のような複数の条件がある場合の式の入力方法です。条件が 複数ある際には、複数のIF関数を1つの式に組み込んで判定します。
 得点が80以上なら「 A 」、79点以下50点以上なら「B」、49点以下なら「C」を「合否欄」に入力する場合、

C2セルに「=IF(B2>=80,"A",IF(B2>=50,"B","C"))」と入力し、データ 最下端行までドラッグコピー


図25-2 056


 Ver.2003まではIF関数のネスト(入れ子)は6個まででしたが、Ver.2007以降、最大で64個まで入力できるようになりました。しかし、ネストの数が多すぎると当然式は複雑になり、可読性が著しく下がります。
 IF関数のネストは最大でも4~5個までとし、大量にIF関数を組まなければならないときは、別途マスタを作ってVLOOKUP関数を用いましょう。そのほうがメンテナンスしやすく、効率も格段に上がります 。








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