各クラスでままある登校しぶり。
理由は様々。
そして一つじゃない。
でも、「なぜ」を中心に考えがちになるのがニンゲン。
本人、保護者、担任、部活関係、クラスメイト…。
それぞれの立場で「なぜ」を追及する。
これ、あまり良いことではありません。
以前、クラスの生徒が登校しぶり状態になった時のこと。
まずは保護者様から「きっと友達関係で何かあったはず!確かめて対応して!」というご連絡。
仲の良い子に「なんかあったか、なんか知ってる?」と聞いてみた。
それだけ。
間違っても「あんたら何した?」なんて聞いてない。
それでも…
「またどうせうちらが悪者にされる」
とのこと。
えぇ。「また」です。
聞けば中学校の時も、いつのまにか原因にされてたことがあったらしい。
ケンカもしてない。悪口もいってない。
昨日まで笑って、一緒に遊んでた。
それなのに…。
いや、むしろ、だからこそ…。
とりあえず、誰かのせいにして「解決」した結果がこれ。
絶対にその子たちのせいだなんて思ってないのだが、そう言っても中学校時代の傷がうずいてしまうだけ。
なので、しれっと
「いつも友達でいてくれてありがとね。心配だろうけど、たまに声かけしながら、少し待ってみようね」と言ってみた。
結果、時々LINEで声かけたり、みんなで家に遊びに行ったりしてくれました。
登校しぶりの本人と2人だけで話せた時、小さなモヤモヤの話がいっぱい。
「そういえば」と、次から次へと原因とやらをしぼりだす。
もはや最後は作り出す。
「誰それにこう思われてる気がする。理由も根拠もないけど」
いや、それ、妄想ですらないから💦
でも「うん、うん。」って全部聞いた。
出尽くした頃に
「それだけいろんなことが気になるってことはさ、心の中に触れたくないおっきな悩み、ない?」
と聞いてみた。
「人に言われたくなかったら、誰にも言わないから吐き出しちゃえ」って。
ハイ。出てきました。
家庭内のもめ事に心を痛めながら、親に言えない辛い気持ち。
親にも言わないで欲しいというので、向き合って話すことを提案するに留め…。
まぁ、もちろん「どうなりましたか!」という保護者様からの追撃時に、友達関係では断じてないとお伝え。
「じゃ何!?」には、聞いてるけど、言ってほしくないしホントは親もわかってるはずって言ってますが心当たりは?と。
ホントはちゃんと気づいてました。
でも「犯人探し」ルールでいくと、悪者になっちゃうから。
別の理由を望んでしまっていたのよね。
親子がしっかり話し合った後は、また元気に登校してきました。
だれにも悪気はないのに。
すれ違っちゃう「犯人探し」。
あんまりいい作戦ではないような…。