とにかくお金がなかった。

正確には

とにかくお金を浪費した。

結果、お金がなくなる。

という流れ。

駆け出しのコピーライター。

ほんとにお金がなかったよ。

これって社会人っていうのか?

アシスタントコピーライター

という肩書きをもらった時、

そう思った。

同級生たちはみんな

○○会社の

営業部とか

経理部とか

第一事務課とか

販売員とか

世間で通用する肩書きをもらっていた。

先ず、

コピーライターって職業?

から始まって

趣味の仕事?

って問われることが多かった。

厄介なのは

いちばん理解して欲しい人たちに

理解してもらえなかった。

いわゆる

親、親戚、身内の類いだ。

仕方がない。

その頃はまだ、そういう職業の

浸透性も信憑性も

淡く薄い時代だったから。

叔父なんか

コピー機の仕事

だと思っていたくらいだ。

もっと厄介なのは

自分でも説明できない仕事。


えっと、

ずいぶん横道それちゃった

そうそう。

だからね、

コピーライターアシスタントの時代はね、

ほんと、お給料は安くってさ、

家賃と光熱費払ったら無くなっちゃうのよ。

OIOIのカードでお金借りたりしたわけよ。

そんなもんだから

食費はめちゃくちゃ削ったわけよ。

でね、会社の近くに

惣菜やさん的な店があってさ、

なんかめちゃくちゃ安い弁当があったの。

でっかい魚の煮付けと、

てんこ盛りの米が詰まった弁当。

300円くらいだったかな?

買ったのよ。

でさ、会社で食べたんだ。

激まずっ!

だったのよー😭

まじ、この世のものとは思えない味と食感。

ボラ?

ボラっていう魚

やばいよ!

もう二度と食べない!

心に誓ったよ!

早く、一人前になって、

金持ちになりたい!

ってね!


※ボラは、ほんとは高級魚です

ただし、汚染された海や川に棲息するボラは

臭みが強いらしい。多分わたしの食べたボラは

そういうことなんだと思います。

ボラに罪はありません。念のため。


活字中毒(katsuji-junkie)わたぼうでした!


コピーライターから小説家になった原田宗典
だからこその作風に、毎回、胸踊る


活字中毒(katsuji-junkie)わたぼうでした!