うーwwwww。

すぐには返答できないけど。

笑顔で相づちもできないけど。

間違いない。

誘われてること。

間違いない。

貴子は、それだけで誇れた。

みんなだって、誰だってそうだろう。

今度の日曜日空いてるか…。

このフレーズには揺るぎない真実がある。

誰が何と言おうとも、誘いの言葉に間違いない。

だから、貴子は取り繕って、あれこれ言葉を選んで即答しなくても良いのだ。ありのまま照れてドキドキしてうつ向いているだけでいいのだ。

「じゃ、またあとでな」中田パティシエは一方的にそう言って売場から消えた。


 あーん!! 

その後の貴子のテンションはこんな感じだ。

また後で。これは業務終了した後、地下室から上がってくることを示す。パティシエたちは一足早く勤務を終える。

それからだ。

それから本格的な事実が実証されるのだ。

午後が長い。長すぎる。

「中条さん。先どうぞ」売場に一緒にたっていた黒田が、ぼぅーっとしている貴子に言った。

休憩を先に行けとの宣告だ。あまりにも暗い須田の雰囲気にも貴子は動じることもなく、はぁーいと浮わついた返事をして貴子はロッカールームに向かった。

で、途中に声をかけられた。

 「フレンチトースト食べますか?」高塚だった。

休憩室兼ロッカールームは、売場とサロンの間に設置されている。高塚はサロンの入り口付近にいた。まるで貴子を待ち伏せいていたかのように。

「あ、いただきます。もちろん。」即答が苦手な貴子だったが、場合によって反応が早いという一面もあった。一緒に出勤した朝とは違っていた。距離感があった。元に戻ったということだ。しかしそれでもちょっとおかしい。食べますか?これって誘い?えっ、もしかして高塚さん、なんか勘違いしてる?私のこと意識してる?などと、高塚に促されて、サロンのコーナーに着席した貴子は、出されたフレンチトーストを食べながら、一人妄想に耽っていた。

「なんだよー。たーかーつーかぁ。隅におけねぇなぁ」かなり騒々しく、ズカズカとサロンに入ってきたのは中田パティシエだった。

「ナカジョー。パンケーキ食ってるのか?」貴子に向かってパティシエは言う。

「フレンチトーストですけど」バーテンダーの高塚が怪訝な様子で訂正した。

女子高生アルバイトは自分の立ち位置を考える。ここはどちらに加担するべきか。一応考える。

「フレンチトーストすごく美味しいです」女子高生は意外にも正義感が強かった。ダメ。この軽い冷やかしに乗ったらダメ。自分のために作ってくれた人の気持ちを台無しにしてはダメ。真面目な人をおちょくったらダメ。女子高生の貴子は、心の中でそう決めてそう言った。

「なんだよー。冗談だよ。やだねー、ジョーク通じないヤツ」そう言ってパティシエは皿の上のフレンチトーストにフォークを差してパクリと一切れを口に放り込んだ。パティシエは既に女子高生の席に相席していた。からの、この一連。

ふんっ。と、バーテンダーはパティシエから目を反らし、カップを拭きはじめた。

「ほんと美味しいですよ。フレンチトースト。高塚さんの作ったサンドウイッチも美味しいし。」女子高生はバーテンダーに、慌てて言葉を投げた。フォローというやつだ。

「まあ、うまいやね。オレのガトーには及ばないけどな」パティシエは、あくまでもそのキャラを崩すことはなかった。ふうー。とため息をつく女子高生アルバイトの貴子。

「で。今度の日曜日。店の前に9時集合な。朝のな。」中田パティシエは、そう言って席から立ち上がり、その場を去った。貴子には決定権は与えられなかった。わかってる。わかってるんだ。私のこと。返事はYESに決まってること。

中田パティシエ、やっぱりすごい人!

貴子はテールブルの下で、ガッツポーズをした。

…続く…


ヤッホー!

活字中毒(katsuji-junkie)わたぼう です!

ちょっとご無沙汰してしまいましたニコニコ

まあ段々と思った通りに事は進んでますな😊

わたぼう的な主観ではありますが…

恋愛ストーリー的には理想の展開だわな。

ドキドキと不安のバランス。

そしてなんだかいろいろ向上してること。

理想だわー。

わたぼう、別に恋愛マスターではないけど。

経験多しだからさ、なんとなくわかる。

今。貴子はすっごくいい気分でいると思う。

いいよねー。若い内の恋愛はいい!絶対にいい!

これも、わたぼうの主観だけどねーてへぺろ


わたぼうの相棒?同居人?
えーと。カメ吉です!
冬眠から醒めて、最近活発になってきたよ!
わたぼうもテンション⤴️⤴️です!
この真っ向から来る顔に。
ドキドキするのだ!ラブラブラブラブラブ

では。
また来日まで。
ばいばい~💫