今日はキング牧師の誕生日です。

彼はリンカーンの「奴隷解放宣言」から百年後の1963年に

ワシントン大行進を行いました。

つまり,

奴隷が解放されても百年間も差別が残っていたということです。

 

もちろん私が意識しているのは

動物の解放までにいったいどれくらいかかるのか」ということです。

それを常に念頭に置きながら,

動物解放には奴隷解放や黒人差別撤廃が参考になるので,

改めてキング牧師の運動について振り返ってみたいと思います。

 

 

①運動の象徴的存在

 

 

アメリカで黒人の権利を求めて起きた公民権運動

1968年に暗殺されたマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師

差別に敢然と立ち向かい

運動の象徴的存在でした。

 

 

②「私には夢がある」

 

 

そんなキング牧師の活動のなかでも最もよく知られているのが、

1963年8月に行われた「私には夢がある」のフレーズが有名な演説です。

 

 

③ワシントン大行進

 

 

1963年8月28日、

最大30万人ともいわれる数の人々が列をなし

差別の解消を求めてアメリカの首都ワシントンで行進しました。

いわゆるワシントン大行進です。

 

 

④奴隷解放宣言から100年

 

 

1963年は後に合衆国初代大統領となるリンカーンによる

奴隷解放宣言100周年にあたり、

記念行事も多く開かれていました

このワシントン大行進も、

リンカーン記念堂の前が終点となっていました。

 

 

⑤リンカーン記念堂を背に演説

 

 

そして、

まさにそのリンカーン記念堂の前で、

キング牧師何万人もの聴衆に対して「私には夢がある」演説を行ないました。

アメリカ現代史を象徴する瞬間です。

 

 

⑥理想を語る重い言葉

 

 

この演説で語られる「」とは差別の撤廃であり、

印象的なフレーズもあって理想論を説いたものと思われがちです。

だが、

公民権運動がいまだ非合法であった時代に、

FBIの監視対象にすらなった人物が、

正義と償いを求めた演説には単なる理想論以上の重みがあります

 

 

⑦求めるものを言語化

 

 

演説の中でキング牧師は、

この行進は小切手を換金するためのものだと述べています。

アメリカの可能性を納めた正義銀行」が持つ、

自由と正義を黒人の手に取り戻すためのものだ、と。

 

 

⑧隔離と差別

 

 

演説の冒頭では、

リンカーンによる奴隷解放宣言から100年経ったにもかかわらず、

いまだアメリカの黒人たちは

悲しいことに依然として人種隔離の手かせ

人種差別の鎖によって縛られている」と指摘されています。

 

 

⑨貧困

 

 

キング牧師は続けて

「黒人は物質的繁栄という広大な海の真っ只中に浮かぶ

貧困という孤島に住んでいる」とも述べ、

現代に残る差別を断罪しています。

 

 

⑩警察による暴力

 

 

さらに、

公民権運動は「黒人が警察の言語に絶する

恐ろしい残虐行為の犠牲者である限りは」

決して終わらないとも述べています。

 

 

⑪政治参加の権利

 

 

名ばかりではない政治参加の資格も当然要求されます。

公民権運動は「ミシシッピ州の黒人が投票できず、

ニューヨーク州の黒人が投票に値する対象はない

考えている限り」終わりません。

 

 

⑫「夢」は実現したのか?

 

 

このように、

キング牧師は公民権運動のゴールをはっきりと声にしました。

だが、

この歴史的な演説から60年経ったいま

世界はそのゴールにいくらかでも近づいているのでしょうか?

 

 

⑬さまざまな制度が攻撃に遭う

 

 

たとえば、

差別について見てみましょう。

最近、

大学におけるアファーマティブ・アクションのような制度が

撤廃されつつあり、

有色人種の学生は再び不利な立場に置かれようとしているそうです。

さらに、

フロリダ州のデサンティス知事

同州におけるアフリカ系アメリカ人研究のカリキュラムを敵視し、

変更に追い込んでいるのだとか。

 

 

⑭貧困と感染症

 

 

コロナ禍もアメリカにおける人種的平等

達成には程遠いことを浮き彫りにしました。

新型コロナウイルス感染症の影響

特に黒人に対して大きかったようです。

しかも、

アメリカ国立衛生研究所の論文によると、

黒人の保険加入率は依然として低いままだそう。

 

※私自身は保険には大反対で,

 ヴィーガンになってから全て解約してあります。

 

 

⑮ブラック・ライブズ・マター

 

 

警察による暴力の問題が解決していないことは、

ここ数年のブラック・ライブズ・マター(BLM)運動の

高まりからも明らかでしょう。

そもそもこの運動は、

黒人の青年ジョージ・フロイドが警官に殺害されたことに

端を発したものでした。

 

 

⑯いまだ困難の残る政治参加

 

 

また、

全米黒人地位向上協会によると、

黒人コミュニティは「無数の投票妨害行為を被ってきた」

のだといいます。

同協会は投票行動を組織するなどしてそれに対抗しています。

 

 

⑰戦いは続く

 

 

こういった具体例が示すのは、

たしかにこの60年で進歩した面もありましたが、

キング牧師の「夢」はいまなお実現しておらず、

戦いは続いているということです。

 

 

 

もちろん,

我々ヴィーガンはこう言いたいです。

 

ANIMAL LIVES MATTER!

(動物の命も大事だ!)

 

 

 

最後に,

U2の「Pride」という,

キング牧師のことを歌った動画を紹介し,

またその歌詞の中に,

生きたいのに殺される動物たち」にも通ずる言葉があるので,

それを引用して,

今回の投稿を閉じます。

 

 

Free at last

They took your life

They could not take your pride

やっと自由だ

彼らはあなたの命を奪ったかもしれないが

魂を奪うことはできなかった

 

 

 

動物の魂は我々

ヴィーガンが

受け継ぎます。