"Meat Is Murder(肉は殺し)"という歌で有名な
元「ザ・スミス」のモリッシー。
実はヴィーガンになるまで知りませんでした。
アーティストの中では,ホアキン・フェニックスの次に尊敬しています。
ヴィーガンのアーティストの中でも,
自身の映画や歌の中にヴィーガニズムを採り入れている人は少ないのが現状です。
ホアキンは映画『アースリングズ』のナレーションや,
同じく映画『グンダ』の製作に関わり,
ベジタリアンではなくヴィーガンで,動物解放活動もしているので,
誰よりも大好きで,一番に憧れています。
モリッシーもPeTAの熱心な支持者ですが,ベジタリアンです。
しかし,俳優以上に,歌手で,ヴィーガニズムの歌を歌う人は少ないです。
そして,歯に衣を着せぬ発言に,心底シビれます。
以下,9つの「強権」に対するモリッシーの
華麗なる「口撃」を見ていきましょう!
①まずはエルトン・ジョンに対して
彼は常に全力で自分の私的な生活について話してくる。
誰も興味を持ってないのにな。
どこかに行っちまえばいいと思うよ。
エルトン・ジョンの生首を僕に献上してくれ……
これは唯一、非『ミート・イズ・マーダー』的行為だ。
もし彼の首が皿に乗って供されればね。
②次にビヨンセについて
現在サイはほぼ絶滅しそうだが、
これは地球温暖化や生息地の縮小のせいじゃない。
ビヨンセのハンドバッグが原因だ。
③そしてなんと,エリザベス女王にまで!
ロンドンとイングランドは異国のままながら、
ロンドンでは(バッキンガム宮殿の制圧的な指示に従って)
ニュース・メディアがズル賢い女王陛下の90歳の誕生日を
世界に知らせている。
そして、我々は60年間も“仕えて”
(国民のためではなく、自分のために)きた君主を
イギリス全土が祝福しているのだと確信する。
祝っている形跡はなく、実際、
国民の無関心が密かに報じられているのだ。
世界の新聞がつまらない話で溢れかえろうとも、
彼女は決して愛すべき存在になり得ない。
エリザベス2世は国民の意思に関係なく押し付けられたのだ。
ザ・スミス時代のアルバム『The Queen Is Dead』に始まり、
一貫して王室を嫌い批判を繰り広げるモリッシーは、
ロイヤル・ファミリーを税金泥棒呼ばわりし、
ウィリアム王子とケイト・ミドルトンのロイヤル・ウェディング
も痛烈に批判しました。
少しでも王室が関わることは、全て敵のようです。
いったい日本の誰が,皇室に対してこれをやれるというのでしょうか!
またモリッシーは王室だけでなく,制度そのものを嫌っていました。
これが本物のロックです!
④その矛先は,オバマ大統領にまで及びます!
どうかオバマ大統領のひどい手本を無視してください。
“サンクスギビング”の名のもとに、
4,500万羽の鳥が電気ショックの水槽の中に引きこまれ、
その後、喉を切り裂かれる。
そして大統領は、ははは、実に面白いと笑うのです。
PETAのイングリッド・ニューカーク会長が指摘するように、
七面鳥の肉は“わが国の主要な殺し”のひとつであり、
また、たっぷり詰まった動物性脂肪とコレステロールは、
人間の心臓マヒや脳卒中を引き起こします。
そしてオバマ大統領は笑うのです。
そのうえ人間が引きおこす温室効果ガス排出の51%は
食肉産業の責任です。
従って、呆れるほど愚かなホワイトハウスの“七面鳥の恩赦”
(恩赦と称して2羽の七面鳥を選ぶ恒例行事)は、
ひどく残酷で環境に無責任な業界を公然と支持するものです。
そしてオバマ大統領は笑います。
私も,これに対しては以前より思う所があったので,
本当にモリッシーありがとう!と声を大にして言いたいです。
⑤まだまだ続いて,今度は同業者,
バズコックスというバンドについて。
どうか、誰か、これは悪い夢だったと言ってくれ。
ピート・シェリーがマクドナルドの新しいビッグ・フレイヴァー
(フレイヴァーはクソだろうけど)
チキン・ラップのTV CMにバズコックスの
“What Do I Get”の使用を許可したんだ。
ちなみに、バズコックスのもう1曲のタイトルは
“Oh Shit”(ああ、畜生)って言うんだ。
⑥そしてこのマクドナルドに対してモリッシーは,
一瞬だけ勝利を勝ち取っています。
2013年3月1日、
ロサンゼルスのステイプルズ・センターでは
メニューから肉料理が消える予定でした。
同日のモリッシーの公演が行なわれる間、
アリーナのすべての売店が100%ベジタリアン食を提供し,
既にソールドアウトとなっていた同ショーのために、
センター内のマクドナルドは閉店する予定だったのです!
以前ポール・マッカートニーが同じリクエストをしたときには断られたといい、
これが初めての実施となるはずで,
ショーのチケット収益の一部は、
動物の権利擁護団体“PETA”に寄付されるはずでした。
モリッシーいわく,
これは私にとっての勝利ではなく、
動物にとっての勝利だと見ている。
あぁ,これが実現されればどんなに良かったか…。
実は後に,同会場のオーナーであるAEGから拒否されてしまったのです。
しかし,神は見放さなかった。
(動物たちのことを考えれば,神がいるはずはないけれども。)
2017年,11月10日から11日にかけて,
モリッシーが公演を行う米カリフォルニア州のハリウッド・ボウルが、
全面ベジタリアン仕様になったのです。
ハリウッド・ボウルが全面ベジタリアン仕様になるのは今回が初で、
ファラフェル・バーガー、ポテト・タコス、ヴェジタリアン・サンドイッチ、
アボカド・トーストなどが提供されたそうです。
良かったね。そしてありがとう,モリッシー。
⑦さらに,『ジミー・キンメル・ライブ!』に対しても
2013年,モリッシーは,パフォーマンスを披露する予定だった
米トーク・ライブ番組『ジミー・キンメル・ライブ!』への出演を
急きょキャンセルします。
理由は、A&Eのリアリティ番組『ダック・ダイナスティ』のキャスト達
(鴨猟に使用する製品で富を築いたロバートソン一家)も同夜、
他のゲストとして出演することに抗議するためでした。
モリッシーは、このキャンセルについて以下のような声明を発表しています。
モリッシーは、明日(2月26日)の『ジミー・キンメル・ライブ!』に
招かれたことを感謝しているが、
『ダック・ダイナスティ』の出演者達も
ゲストに招かれているようなテレビ番組には、
道徳的に出ることができない。
もし彼らの出演を取りやめるのであれば、
モリッシーは同番組でライブを行うことを光栄に思う。
私の評判を考慮する限り、事実上、
動物の連続殺戮者に等しい人々と一緒に
番組に出るようなリスクを負うことはできない。
もしジミーが“ダック・ダイナスティ”を放り出せないなら、
私たちが身を引かなければならない。
かっけぇぇぇ。
ブレない男は本当にカッコいい。ほれぼれします。
⑧今度は,企業,ゼネラル・モーターズ社に対して
2016年11月23日に,米デトロイトでライブを行う前に,
モリッシーは、GMへ向けて、電気自動車シボレー・ヴォルトとボルトに、
動物由来ではないヴィーガン・レザーのインテリア・オプションも
採用するよう要請した手紙を公開しました。
以下はGMのCEO,Mary Barraに宛てた手紙の一部です。
地球温暖化ガス排出量の51%もの膨大な割合が
動物産業によるものです。
動物の皮は腐敗を防止する為に有毒化学薬品で処理しなければならず、
皮革工場からの流出液は重要な河川を汚染しています。
さらに彼は、PETAによる最近の調査で明らかになった,
GM、トヨタ、フォルクスワーゲンにレザーを供給している
ブラジルの牧場での残酷な状況にも言及し,次のように訴えました。
ヴォルトとボルトがエコに敏感な購買者に向けて
販売されていることを考えれば、
完全にビーガンのオプションを選べるようになれば
ブランドの魅力が広がるに違いない。
あぁ,もう,今のトヨタのスポーツカー,やめたい…。
⑨そして,ようやく最後,最大の権力「中国」に対してです。
2010年,
中国人は動物虐待を行う劣等人種と雑誌に対してコメントしています。
これに対しては強い批判が殺到しましたが、
もちろんモリッシーは発言の撤回を拒否し、以下のように反論しています。
中国の動物虐待は、全世界で最悪だ。
タイムリーにも今月,世界中の批判の元になっている,
「ユーリンの犬肉祭り」が中国で開かれます。
その内容と映像,画像は,モリッシーの発言もうなずけるほど。
「苦しんで死んだ方が肉はうまい」などとされ,
生きたままバーナーで焼かれるなど,想像を絶する残酷さです。
そして,私の非難の矛先は,その先にあります。
日本です。
日本は,犬肉を,年間20トンも輸入しています。
大阪と東京に50店舗ずつぐらい,犬肉を提供する店が存在します。
最低ですね。
もはやどの国を責めることもできないほど,
日本人の道徳観念や倫理観は,世界の最底辺にまで落ち込んでいるのです。
今こそ,モリッシーが必要です!
長くなったので,今日はこの辺で一旦閉じて,
次回(明日)は,
「モリッシーが高く評価する人たち」を採り上げたいと思います。
最後までお付き合い頂き,ありがとうございました。
次回(明日)もよろしくお願いします。