単に「勉強のやり過ぎ」や「目標の喪失」だけの話では無いと思います。


「背負い水」という迷信をご存知でしょうか。これは、人は一生のうちに使うエネルギーや活力を限られた「水」として背負っており、その水が尽きると寿命も尽きるというものです。


私はこの考え方に共感し、人生の中でどのようにその「背負い水」を使うか、また節約するかが大切だと感じています。


 たとえば、中学時代に「深海魚」状態になったり不登校になったりすることは、エネルギーを節約している期間だと捉えています。


小学校では、授業や宿題が比較的軽く、塾に通っても「背負い水」はあまり消費されません。しかし、私立小学校に通いながら塾にも通うと、大きな負荷がかかり、その「水」は急速に減ってしまいます。 


  中学に進むと、授業の進度は速くなり、成績を維持するためのエネルギーも増大します。この時、十分な「背負い水」を持っているかどうかで、学業や生活に大きな差が生まれます。


 しかし、「背負い水」は部活動や友達との遊び、趣味など、学校外での活動によって回復させることが可能です。これが、いわゆる「サードプレイス」の重要性です。


学校や家庭以外の場所で心身のリフレッシュができれば、エネルギーを維持し、バランスの取れた生活を送ることができます。


 しかし、学校生活や勉強に追われ、十分な「背負い水」が回復できない場合、体や心に不調が現れることがあります。頭痛や腹痛、さらには大人になれば、うつ病などの深刻な影響も考えられます。


 皆さんの「背負い水」は、足りていますか?


子供にとっての遊びと休息の大切さ

特に子供にとっては、遊びや休息が「背負い水」を補充するために欠かせません。


子供たちは、日々の勉強や学校での活動で多くのエネルギーを消耗しますが、これを回復させるためには自由に遊んだり、ゆったりと休んだりする時間が必要です。遊びは、ただ楽しいだけでなく、心と体のバランスを整え、社会性や創造力を育む重要な時間でもあります。


 もし、遊びや休息が十分に取れなければ、子供たちの「背負い水」は次第に枯渇してしまいます。その結果、集中力が続かなくなったり、イライラしやすくなったり、学校生活や日常生活に支障をきたすことが増えてしまいます。さらには、体調を崩したり、メンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性すらもあります。


 特に、現代の子供たちは学校の勉強や塾、習い事など、多くのタスクをこなさなければならない状況に置かれがちです。こうした忙しさの中で、しっかりとした休息や遊ぶ時間を確保することは、心身の健やかな成長にとって非常に重要です。


「背負い水」が足りなくならないよう、バランスの取れた生活を心がけることが、子供たちが長期的に健やかに成長するための鍵と言えるかもしれません。