中学受験を終えた層が今何をするかと言えば、中学数学、英語の予習、先取りだと思います。


で、怖いなと思うのが、展開公式を本質的に理解して使う場合と単なる記号のかたまりとして丸暗記してしまうのとでは、先へ進んだ時の伸びが違うと思います。


例えば(a+b)(a-b)のような式の展開や、(a+b+c)2乗のような式の展開を丸暗記する時と、まずは地道に計算してから(これは暗算ですべき)、公式を自分で確かめて、展開公式と同じになるよね、と出来る場合とでは後の伸びがかなり異なるとの意見があります。


これは「地頭」ではなく「習慣」なんだと思います。


そして怖いのは、このようなトレーニングをしている、していないの区別はなかなか外からはつきません。しかし「頭の使い方」を「暗記/単純計算」だと考えてしまった場合、高校数学から一気にわからなくなる可能性があると思います。


また一次関数一つを考えてみても、横軸上のx座標が表す点が一つ増える度にy軸上のy座標が表す点がいくつ増えるか、これを実際の何かで考えて、傾きを考える。


この傾きは平均変化率のことなのですが、Δy/Δxで現されます。(これを小さくすると微分係数のdy/dxになります。)

これはΔyΔxを差分ととらえ、対辺と底辺とする三角形の斜辺として平均変化率を考えるものになるわけですが、この理解を抜きにして平均変化率=y2-y1/x2-x1と丸暗記してしまうとこれも「数学は暗記」だからとの間違った認識になってしまう原因ではないかと思います。(当然これは単調増加、単調減小直線のため一定になります。)


数学で覚える内容は、これらの基本は「理解」した上での話だとは当たり前だと思いますが。


真面目なタイプは「量」でカバーするためいずれ壁に突き当たることになる可能性があります。