これからは写真と南三陸町マッサージ治療させてもらってのエピソードを書きますね。

名足仮設住宅の男性60代の方のお話です。津波が来た時のことを語ってくださいました。

3月11日
激しい横揺れがありました。私は一旦外へ出ました。どす黒い津波の第一波が来てかなり驚きました。すぐに逃げようと高台を目指して走りました。しかし思いとどまり、先祖の位牌を取りに行こうと戻りました。ふと逃げなきゃいけないと強く思い直しました。そして走りました。

高台についた途端、大津波20メートル規模が来ました。眼前で自分の家が流されたのを見ました。あーっと頭が真っ白になり、10秒もたたないうちに家は藻屑となりました。何も考えられなくなりました。

さらに高台へ逃げました。非難した近所の方々と山頂を目指し、薪を集め、火を起こし、暖を取りながら眠りました。テレビもラジオもありませんでしたから、南三陸町だけが被害がひどかったと思いました。食べ物は家が流されなかった方々にいただきました。

誰もが神も仏もない津波だったといいます。しかし私は位牌よりも、逃げなきゃいけないという気持ちを選びました。その私に強く訴えのは神か仏か、なにかはわかりませんが、そういう力でした・・・

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2011年10月10日早朝
南三陸町の海岸より

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