「青は藍より出でて藍より青し」
は、私が好きなことばです。
「青は藍より出でて藍より青し」は
「努力によって修養を高めることができる」という意味です。
染料となる藍から染められた青い色が、もとの藍よりも青くなることのたとえです。
出典は『荀子』という、およそ二千三百年前の戦国時代の中国の書物です。
『荀子』32篇のうちの「勧学篇」に「青は藍より出でて藍より青し」
のもととなった文が記されています。
君子曰、學不可以已。
青取之於藍、而青於藍。
冰水爲之、而寒於水。
君子いわく、学は以てやむべからず。
青は之れを藍に取りて、藍よりも青し。
氷は水これをなして、水よりも寒し。
君子が言われた。学問はやめてはならない。
青はこれを藍という草から取ってできたものだが、藍よりも青い。
氷は水からできるが、水よりも冷たい。
「青取之於藍、而青於藍」に書かれている
「青はこれを藍という草から取ってできたものだが、藍よりも青い」という言葉は、
門人が師よりも一歩進んだ修養ができていることをたとえたものです。
そのことから、「青は藍より出でて藍より青し」の意味は
「努力によって修養を高めることができる」ということを表しています。
『荀子』は、「荀子」という学者が書いたものです。
荀子は、終生学び続けることによってすぐれた人間を目指すことや、
また自分勝手に学ぶのではなく信頼できる師のもとで学ぶことが重要だ
ということを説いています。
そしてまた、荀子は「性悪説(せいあくせつ)」を唱えた人としても有名です。
人間の生まれながらの本質を「悪」として、後天的に続ける努力、
すなわち生涯学び続けることによって善に向かい、
すぐれた人間になることを勧めました。
実は、
無料塾のボランティアをすることで、
教えている側も、
「生涯学び続ける」
努力をしているのかもしれません。
学ぶことで「修養を高め」
人生をより良くすることができる。
素晴らしいことです。